2009 Fiscal Year Annual Research Report
地方志及び碑記の史料論的解析を主とした近世中国東南沿海地方の地域性と歴史性
Project/Area Number |
17083036
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
須江 隆 Nihon University, 生物資源科学部, 准教授 (90297797)
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Keywords | 中国近世史 / 史料論 / 地方志 / 石刻史料 / 碑文学 / 中国東南沿海地方 / 国際研究者交流 / 多国籍 |
Research Abstract |
最終年度に当たる本年度は、発展的研究作業の完成と5年にわたる研究成果の総合化をはかり、研究成果公表に向けての企画・編集作業を行った。具体的な研究実績は以下の通り。 1.「宋~清代の寧波を中心とする浙東地方における地方志・碑記の調査と系統・計量的分析、史料論的解析に関する研究」の実現に向け補完的研究を継続した。また研究代表者の須江・連携研究者の伊原弘(城西国際大学・国際人文学部)が、総括班主催の奈良や沖縄で開催された全体集会や、出版文化班主催のシンポジウム等に参加して、海外の研究者や異分野領域の研究者との連携を強化し、本研究の意義や将来的ビジョンを明確化した。 2.財団法人東方学会主催の第54回国際東方学者会議における総括班企画のシンポジウムに参画・協力し、国際学術交流を推進するとともに、領域全体の中で学際的かつ総合的共同研究のあり方を模索した。そのために海外研究協力者であるChristian de Pee博士を招聘した。また須江及び伊原の研究成果の一部を、中国・台湾及び欧米に発信するために、各々の研究論文を中国語乃至は英語に翻訳した。 3.伊原は一般国民への研究成果発信のための広報活動として、朝日カルチャーセンターにて複数回の講演を担当するとともに、NHKの番組「世界遺産への招待状」第32回「わが魂は皇帝とともに明・清の皇帝陵墓」(2010年3月1日放送)に資料提供を行った。 4.当該領域が設定した重点項目(い)「寧波を中心とした記録保存の社会文化史」等が主催する研究会へ積極的に参画し、重点項目に関連する一般国民向けの成果物刊行に向けて、企画等に尽力した。 5.5年間にわたり実施された本研究班の全成果は、専門的研究論集や一般国民向け図書として近々結実させるため、連携研究者及び内外の研究協力者と密に討議を重ね、その企画・翻訳・編集作業を進展させた。
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