2008 Fiscal Year Annual Research Report
浙江・江蘇地域の道教・民俗信仰に関する廟宇・祭神・儀礼調査
Project/Area Number |
17083038
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
二階堂 善弘 Kansai University, 文学部, 教授 (70292258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吾妻 重二 関西大学, 文学部, 教授 (20192982)
千田 大介 慶応義塾大学, 経済学部, 准教授 (70298107)
山下 一夫 神田外語大学, 外国語学部, 専任講師 (20383383)
志賀 市子 茨城キリスト教大学, 文学部, 教授 (20295629)
濱島 敦俊 東洋文庫, 研究部, 研究員 (40012976)
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Keywords | 浙江・江蘇 / 広東・福建 / 沖縄 / 道教・民間信仰 / 廟・祭り / 民間宗教 / 渡来神 |
Research Abstract |
現地調査と文献資料の検討の結果、浙江・江蘇の民間信仰で祭祀されていた招宝七郎や祠山張大帝掌簿判官などの神が、伽藍神として鎌倉五山・京都五山、また永平寺などの禅宗寺院で祀られることを指摘した。次に京都宇治の萬福寺で祭祀される華光大帝が、浙江や福建において信仰があったことを解明しつつ、これが仙台の大年寺や世田谷の豪徳寺、また永平寺にも祀られることを確認した。江戸初期の渡来神と、中国の民間信仰との関係について、新しい知見を示した。 他の現地調査においては、浙江北部の芸能と祭神の関連についで検討し、また広東や福建・台湾における死者儀礼のあり方について調べ、さらに浙江の城隍神とその祭祀について詳しく現地調査を行った。 これらの調査を踏まえ、2008年12月6日に関西大学アジア文化交流研究センターとの共催で、「華南沿岸地域における信仰の諸相」と題してシンポジウム形式での研究例会を行った。会合では、二階堂善弘・山下一夫・志賀市子が研究発表を行い、吾妻重二が司会を務めた。また濱島敦俊がコメンテーターを担当し、かつ研究協力者の山田明広も研究発表を行った。例会は多くの参加著を得て、成功裡に終わった。 なお2008年12月17日から19日まで東洋大学において開催された国際シンポジウム、第三回日米道教研究会議において、山下一夫が研究発表を行い、研究協力者の山田明広も発表を行った。会議においては二階堂善弘と志賀市子が会議のコメンテーターを担当し、進行に協力した。当シンポジウムも多くの参加者を得て、成功裡に終わった。 成果を踏まえて、二階堂善弘は、関西大学出版部より『明清期における武神と神仙の発展』を出版した。
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Research Products
(4 results)