2005 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータ外科における次世代エンドエフェクタ及びナビゲーションシステムの開発
Project/Area Number |
17100008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土肥 健純 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (40130299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 一郎 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (50178597)
高本 眞一 東京大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60137833)
伊関 洋 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (90119892)
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Keywords | 低侵襲手術 / 医療用デバイス / 手術ナビゲーション / 内視鏡 / 心臓外科 / 立体画像 / RFコイル / 電気伝導マッピング |
Research Abstract |
本研究は、次世代低侵襲外科治療の実現を目指し、外科医の新しい「手」と「目」となる基盤技術開発を行うものである。本年度は、次世代型高機能エンドエフェクタの開発では、高剛性屈曲機構を有する鉗子マニピュレータとして、外径3.5mm、上下90degの駆動範囲を持つ多自由度マニピュレータの機構設計および開発を行った。また、次世代手術用ナビゲーションツールとしてIntegral Videography(IV)ディスプレイの実用化を促進した。具体的には、術中にリアルタイムに立体像を更新するため、30fpsでのボリューム画像の収集が可能な2Dアレイ超音波プローブを用いて,リアルタイム三次元超音波画像と高速レンダリングによる2fpsのIV像の更新を実現した。これにより拍動等で変形する臓器が三次元画像でリアルタイムに観察できた。術中画像取得デバイスとして、MRI画像撮影可能な直径5mmのRF鞍型コイルの基礎検討を行った。7TのMRIを用い、GFE法においてパルス強度を上げ、形状を工夫することでコイル外部の信号をコイル周囲10mm程度まで広げて観察することを可能とした。また、内視鏡先端にプリズムを組み込んだ視野可変内視鏡に関しては、直径5mmに細径化するための概念設計を行った。次世代ナビゲーションツールとしては、5-ALA誘導蛍光による局所的腫瘍計測システムと、波長2.8μmのレーザによる組織の精密な蒸散とを組み合わせた、脳腫瘍治療手術支援システムのプロトタイプの構築を行った。局所的腫瘍計測システムによる計測を行い、結果に基づき、計測エリアを自動的に走査しながらレーザにより蒸散するという連動実験を、ファントム及びブタの大脳皮質を対象にそれぞれ行った。 次年度以降は、これら技術の改良等を行い、具体的な脳神経外科・心臓外科をターゲットとした先端治療デバイス・システムの開発および評価を行う。
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