2006 Fiscal Year Annual Research Report
情報バリアフリー技術による産業化モデルと障害者社会参加のための実践的研究
Project/Area Number |
17100009
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊福部 達 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 教授 (70002102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 智 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (50285079)
井野 秀一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (70250511)
中野 泰志 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (60207850)
黒木 速人 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 特任助教 (00345159)
中邑 賢龍 東京大学, 先端科学技術研究センター, 科学技術振興特任教員(特任教授) (70172400)
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Keywords | バリアフリー / ノンバーバル情報 / 聴覚障害者 / 音声字幕システム / 視覚障害者 / 触覚ジョグダイアル / 福祉ビジネス / 障害者雇用 |
Research Abstract |
1.聴覚・言語に関するバリアフリー支援のために開発した「音声同時字幕システム」を発展させ,文字と同時に話者の顔情報などのノンバーバル情報を任意の時間に重ねて提示できるように改良した。 (1).誤りを含む字幕を顔情報の口元に提示すること、および字幕の約1秒後に顔情報を提示することで、10%程度文理解が向上することが分かった。 (2).誤りそうな認識結果の漢字とくに同音異義語や固有名詞については漢字変換をしないで、を自動的に仮名文字で表示した方が文理解を妨げないことが分かった。 (3).以上を基礎に、ワンボックス型音声字幕システムを開発するとともに本システムが広く普及させる方法やそれを利用した障害者雇用モデルを調査し、東大の支援も受けて報告書「復唱音声認識技術を用いたバリアフリー支援システムに関する事業化プラン」として纏めた。 2.視覚に関するバリアフリー支援のために,ジョグダイヤルとその上に付けた触覚ディスプレイによる「触覚ジョグダイアル」を利用して,音声化されたウェブ情報の話速変換の最適な制御方式や,リッチテキストを触知しやすいパターンに変換する技術を開発した。 (1).先に開発した小型(指先大)の触覚ディスプレイ(16×4)を利用して、文字の大きさ,色,字体などのリッチテキスト情報を指先の触覚でどの程度認識させ得るかを調べ、大文字、小文字、ボールド、括弧、スペースなど7種類が妥当であることを確かめた。 (2).共同開発企業の(株)アニモの協力により話速変換機能を備えたスクリーンリーダ(製品名:フォーカストーク、販売会社:(株)スカイフィッシュ)を実用化することができた。 (3).共同開発企業の(株)ティジーと(株)アニモの協力により、触覚ディスプレイの実用機、および上記スクリーンリーダとのインタフェースを開発し、それらが一体化した触覚ジョグダイアル(製品名:タジョダ)を実用化する見通しができた。 以上から、上記の二つのシステムが普及した場合に、どのようなビジネスと障害者雇用が生まれるかを調査するための準備が完了した。
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Research Products
(7 results)