2007 Fiscal Year Annual Research Report
情報バリアフリー技術による産業化モデルと障害者社会参加のための実践の研究
Project/Area Number |
17100009
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊福部 達 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 教授 (70002102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中邑 賢龍 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (70172400)
福島 智 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (50285079)
井野 秀一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (70250511)
中野 泰志 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (60207850)
黒木 速人 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 特任助教 (00345159)
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Keywords | バリアフリー / ノンバーバル情報 / 聴覚障害者 / 音声字幕システム / 視覚障害者 / 触覚ジョグダイアル / 福祉ビジネス / 障害者雇用 |
Research Abstract |
1.聴覚,言語障害者のために音声をリアルタイムで字幕に変換して見せる「音声同時字幕システム」について:〔1〕本システムの本格的な事業化を目指して共同研究企業の〔株〕ビー・ユー・ジーが運用を開始した。そのために,どこにいつ復唱者が待機しているかをネットワーク検索できるシステムを開発した。また,検索した復唱者はどの分野を得意としているか,在宅勤務なのか,障害者なのかという情報も取得できるようにして,要求される字幕システムに最適な復唱者を探索できるようなシステムを開発した。 〔2〕筑波技術大学の障害者高等教育研究支援センターで聴覚障害者教育へ生かした場合の有用性を学習到達度と運用に要する費用との関連から評価した。とくに,従来から利用されているPC要約筆記および手話や読話との比較,あるいはそれらを併用したときの効果を雇用費などの観点から事前評価した。 〔3〕昨年作成した「復唱音声認識技術を用いたバリアフリー支援システムに関する事業化プラン」に基づいて本システムを広く普及させた場合の障害者雇用モデルを構築することができた。 2.視覚障害者のためにWeb情報のテキストを話速変換音声にしながら非テキストを触覚に提示する「触覚ジョグダイアル」インタフェースについて:〔1〕実用化機器を完成させるとともに,実際の場面を想定してWeb情報のうち天気予報,放送番組表,および株価変動値を視覚障害者がどこまで取得できるか,またどのくらいの訓練時間が必要かという観点から実用機を評価した。 〔2〕共同開発企業の(株)スカイフィッシュの協力によりウィンドウズOSビスタ対応の話速変換型スクリーンリーダを製品化し,約3000台が販売されるという実績を得ることができた。 〔3〕触覚ディスプレイと上記スクリーンリーダとが一体化した触覚ジョグダイアル(製品名:タジョダ)により,放送と通信とが融合したWeb情報を読み取る視覚障害者用マルチメディア,ブラウザー*を開発し,Webを活用した新しい視覚障害者ビジネスの道を拓いた。(*一部はNICTの助成金によりNHK技研との共同研究) 以上から,上記の二つのビジネスモデルを基に具体的にどのような社会参加と障害者雇用が生まれるかを定量化するための準備が完了した。
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Research Products
(6 results)