2007 Fiscal Year Annual Research Report
疾患骨、再生骨への新評価法の確立と骨デザインの臨床応用技術への展開
Project/Area Number |
17101005
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
馬越 佑吉 Osaka University, 大学院・工学研究科, 教授 (00029216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 貴由 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30243182)
安田 秀幸 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60239762)
橋本 淳 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (40237938)
吉川 秀樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60191558)
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Keywords | 骨再生 / 疾患骨 / アパタイト / 骨粗鬆症 / 骨診断 / 結晶配向 / 骨系細胞 / 生体環境 |
Research Abstract |
骨疾患に対する新たな治療や再生された硬組織の新たな計測・診断法の開発において、骨関連分野では骨量診断から骨質診断への移行が求められている。本研究では、硬組織中のアパタイトを密度のみでなく、その配向、結晶性といった結晶学的特徴により評価する新診断法を開発するとともに、骨再生環境の制御によるアパタイトの配向性、形態制御を通じての力学特性改善、いわゆる骨再生デザインを行う。平成18年度までの成果に基づき、平成19年度は、「臨床応用X線回折硬組織新診断システム」の確立とそれを用いた「硬組織疾患治療・硬組織再生医療の臨床応用」を目指し、配向性評価システム開発、再生硬組織の骨質を含む材料学的評価、再生硬組織への外場印加効果の検討、等を実施した。 X線回折硬組織診断システムとしては、全反射コリメーター利用により入射X線の高輝度化による測定時間のさらなる高速化を達成するとともに、Cu-Kα線を用いた2次元配向性の解析を可能とする光学系を樹立した。その結果、頭蓋骨や海綿骨の骨梁に沿ったアパタイト配向性解析までをも可能とし、骨粗鬆症における海綿骨、皮質骨両者の骨質評価に適用可能となった。さらに、応力場と強磁場効果の複合効果を配向性指標により解明することで、再生初期での強磁場引加効果と後期での応力場負荷効果の組み合わせ・重畳効果の重要性が示唆された。さらに、幾つかの遺伝子組み換え動物、再生硬組織における配向性の変化を見出し、力学機能に直結するべき骨質指標の制御まで考慮した骨デザイン手法について加速的に理解が進んだ。
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Research Products
(6 results)