2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17104001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野口 潤次郎 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 教授 (20033920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 仁之 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (10175953)
大島 利雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50011721)
片岡 清臣 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (60107688)
森田 茂之 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70011674)
坪井 俊 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40114566)
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Keywords | 関数論 / 実関数論 / 多変数複素解析 / 多変数関数論 / 複素幾何 |
Research Abstract |
ネヴァンリンナ理論と小林双曲性について、野口・山ノ井・Winkelmannは準アーベル多様体への正則曲線に対し、最良レベル1の第二主要定理を証明し、正則曲線の退化問題、小林双曲性への応用を得た。Winkelmannにより小林計量の挙動について新しい興味深い知見が得られた。その他、準アーベル多様体の研究、有理型写像の有限性・一致定理などについて研究がなされた。 強擬凸領域とCR構造の問題について、平地は、Fefferman-Grahamアンビエント計量の構成の研究をR. Grahamと共同ですすめ、共形不変量の分類に必要なジェット同型定理の詳細な証明を与えた。大沢は、トーラス内のLevi平坦超曲面に関して研究した。その他、複素旗空間でのレヴィ問題の解決、カラビ・ヤウ多様体予想のCR類似の研究、有限型擬凸領域上の正則関数の境界挙動の解析などで成果があがった。 モジュライ空間、複素代数幾何での問題については、森田は、曲線モジュライ空間のコホモロジー群について研究した。高山は、懸案の一般型代数多様体の多重標準写像の生成有界性問題を解決した。吉川は、対合K3曲面の同変解析的トーションから定まるモジュライ空間の保型形式を決定した。宮嶋は、複素3次元以上の正規孤立特異点の変形について3次元以上で完備変形族を構成した。 微分方程式、複素葉層構造の研究について、坪井は、葉層構造の葉を保つ微分(解析的)同相の群構造を研究した。大島は、確定特異点を持つベクトル型の可換偏微分方程式系の一般論を構築した。片岡は、正則パラメーターをもつ超関数の層の部分危弱性に関し研究した。その他、セグレ多様体と偏微分方程式についての研究が進展した。その他関連する重要な成果として、児玉・清水による正則自己同型群の研究進展、宍倉にによる複素力学形での重要な成果など、種々の将来性ある興味深い成果が得られた。 繰越金により当初12月に計画されていた国際研究集会「Workshop on Holomorphic Mappings, Kobayashi Hyperbolicity and Diophantine Approximation」を平成19年7月20〜23日にかけて数理科学研究科において開催、成果発表と研究連絡に成果が上がった。
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Research Products
(73 results)