2006 Fiscal Year Annual Research Report
3次元TEMによるブロック共重合体ミクロ相分離構造の格子欠陥と粒界構造の研究
Project/Area Number |
17105004
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長谷川 博一 京都大学, 工学研究科・助教授3 (60127123)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹中 幹人 京都大学, 工学研究科, 講師 (30222102)
西条 賢次 京都大学, 工学研究科, 助手 (60115847)
|
Keywords | ブロック共重合体 / ミクロ相分離構造 / 電子線トモグラフィー / 格子欠陥 / 粒界構造 / ナノテクノロジー / ジャイロイド構造 / Fddd構造 |
Research Abstract |
1.電子線トモグラフィーのためのソフトウエアの開発: (1)傾斜シリーズTEM像の移動を補正し正確な位置合わせを行うため、Fiducial Maker法における金微粒子に対するプロットのエラーを最小化し補正するためのソフトウェアを開発し、これにより位置合わせの精度が格段に向上した。 (2)FBP法を用い、非線形フィルタを実空間で施す3次元再構成ソフトウェアを開発することにより再構成を高速化した。 (3)ジャイロイド構造などのネットワーク構造を解析するための細線化ソフトウェアを開発した。 2.3成分星形ブロック共重合体において、これまで報告例のない粒界構造を発見した。 3.シリコングレーティング基板を用い、ジブロック共重合体のシリンダー状ミクロドメインの配向と粒界構造制御し、モノグレインの2次元ナノパターンを作ることに成功した。 4.ジブロック共重合体/ホモポリマーブレンドにおけるジャイロイド構造とHPL構造の間の粒界構造を電子線トモグラフィーにより得られた3次元構造に基づいて解析し、両者間の秩序-秩序転移の機構を明らかにした。 5.3成分トリブロック共重合体の形成するネットワーク構造の電子線トモグラフィーにより得られた3次元構造のMedial Surface解析から、それが3および4分岐からなるFddd空間群の対称性を有する二重網目構造であることを発見した。 6.コンプレックス・フェーズ・ウインドウと呼ばれる狭い組成領域で合成した多くのポリスチレン-ポリイソプレンジブロック共重合体試料の相挙動をSAXSとTEMにより調べたところ、温度変化によりラメラ→Fddd構造→ジャイロイド構造へと秩序-秩序転移を示すものがあることを発見した。また、このFddd構造は上記5とは異なり単網目構造を有することがわかった。
|
Research Products
(10 results)