2008 Fiscal Year Annual Research Report
ボトムアップナノテクノロジーを用いた高分子ナノデバイスの創製
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17105006
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
宮下 徳治 Tohoku University, 多元物質科学研究所, 教授 (40124630)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三ツ石 方也 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (70333903)
渡辺 明 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (40182901)
松井 淳 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (50361184)
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| Keywords | ナノ材料 / 超薄膜 / 表面・界面特性 / 光物性 / 先端機能デバイス |
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| Research Abstract |
本研究は、高分子ナノシートを基盤として、様々なナノ材料を集積組織化することで新規なハイブリッドナノ組織体の構築とそのナノデバイスへの応用を目的とする。本年度は昨年度に引き続き、有機無機ハイブリッドナノ材料の構築およびナノデバイスへの応用展開について検討を行い以下の成果を得た。
1. 高分子ナノシートをテンプレートとした高品質酸化シリコン超薄膜の作製
シルセスキオキサンを含む高分子ナノシートを固体基板上に積層し、deep UVランプを光源として照射したところ、シルセスキオキサンのSi-O-Siケージ構造がSi-O-Siネットワーク構造へと変化することが、FT-IRスペクトル測定より明らかとなった。紫外線照射により膜厚は約1/5に減少し、表面粗さは0.45nm(2×2mm^2)と非常に平滑なSiO_2膜が得られた.X線光電子分光(XPS)法により膜厚方向の化学組成分布を評価したところ、得られたSiO_2膜は膜全体にわたって均一な化学組成を有していることが明らかとなった。水晶振動子マイクロバランス法により見積もられたSiO_2膜の密度は2.24g/cm^3と求められ、従来の熱酸化SiO_2膜の密度とほぼ同等であった。熱酸化法では1000℃以上での処理を必要とするのに対し、本手法では室温での簡便な光照射により高品質なSiO_2薄膜の作製が可能である。現時点で室温での光照射により最小1.6nmのSiO_2極薄膜を作製できることを実証した。
2. 発光性高分子ナノ集積体を利用した光機能素子に関する研究
光機能性高分子として、ポルフィリン誘導体tetra(3, 5-di-tert-butylphenyl)porphyrin methaclylate(TDBPP)とLB膜形成能に優れるN-dodecylacrylamide(DDA)から両親媒性高分子共重合体p(DDA/TDBPP)を合成し、銀ナノ粒子とのハイブリッド集積体を構築した。この集積体は銀ナノ粒子のプラズモン場によりp(DDA/TDBPP)単体と比較してポルフィリンの発光強度が約3倍に増強された。このプラズモン場はナノメートルスケールの距離で敏感に応答するので、液晶混合LB膜を環境応答性スペーサーとして用いることで温度変化に応答する発光強度変化が得られた。
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