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2008 Fiscal Year Annual Research Report

ダイニン組換え体発現と、その構造・動態に基づくエネルギー変換機構の解明-生物分子モーター研究の新たなフロンティアの展開-

Research Project

Project/Area Number 17107003
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

須藤 和夫  The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 教授 (20111453)

Keywordsダイニン / 微小管 / モータータンパク質 / AAA+タンパク質 / FRET
Research Abstract

本年度は、1)SNAPタグで蛍光標識したダイニンモータードメインのヘテロダイマーを用い、1分子TIRF計測によって、片足を完全に不活性化してATP存在下でも微小管(MT)から離れないようししたモータードメインダイマーでも野生型のほぼ三分の一の速度でMT上をプロセシブに滑り運動することを発見した.死んだ足にQDを結合させてTIRF計測したところ、16nmでステップしていることが明らかとなった.これは、ダイニンダイマーのプロセシブ歩行機構を考えるうえで重要である.
2)Cys-lightダイニンを2種類の蛍光色素で標識したへテロダイマーを用いて、ダイマーサプユニット間の距離をFRET法で測ったところ、MTに結合していない遊離状態でも、ダイマーのふたつのリングの距離が近かった.この距離は、ダイマーをつないでいるリンカーとGST間に30アミノ酸からなる極めて柔軟なペプチドを挿入しても、ほとんど変わらなかった.つまり、遊離状態でもダイマーのふたつのリングはほとんど重なっていることを示唆している.この事実もダイマーのプロセシブ歩行機構の理解にとって重要である.
3)クライオ電子顕微鏡法で、380kDaモータードメインの像が見え始めた.リンカーはAAAリングを横切るように走っており、これはこれまでの負染色像と一致している.C末端の大きな非AAAドメインはリングの一部ではなく、リングの裏打ちをしており、リンカーとは逆の面に結合していると解釈できる.
4)ダイニンモータードメインの結晶化は進行中で、進歩があった.しかし、380kDaという大きさとその特異な形態(リング構造から、柔軟な長い構造がふたつ突き出ている)のため、最終目的に達するにはまだまだ時間がかかる.

  • Research Products

    (2 results)

All 2009

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] AAA+ Ring and Linker Swing Mechanism in the Dynein Motor2009

    • Author(s)
      Anthony J. Roberts, Kazuo Sutoh, Stan A. Burgess, et al.
    • Journal Title

      Cell 136

      Pages: 485-595

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Helix sliding in the stalk coiled coil of dynein couples ATP ase and microtubule bind2009

    • Author(s)
      Takahide Kon, Stan A Burgess, Kazuo Sutoh, et al.
    • Journal Title

      Nature Structural and Molecular Biology 16

      Pages: 325-333

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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