Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧川 雄一 静岡大学, 農学部, 教授 (90163344)
平田 久笑 静岡大学, 農学部, 助教 (00432196)
田中 滋康 静岡大学, 理学部, 教授 (90146233)
原 正和 静岡大学, 農学部, 教授 (10293614)
道羅 英夫 静岡大学, 遺伝子実験施設, 准教授 (10311705)
|
Research Abstract |
カンキツかいよう病菌のエフェクターApl1の結合タンパク質が,カンキツPectin Methyl esterase(PME)であることを発見した。PMEは,長いペプチドとして翻訳された後,その中央部でプロセッシングを受け,N末端側のPMEインヒビターが切り離されて,成熟PMEになる事が知られている。そこで,Apl1とそのホモログ,及びカンキツのPMEの前駆体,インヒビター,成熟タンパク質のそれぞれについて,異なる励起波長を持つ蛍光タンパク質GFP又はDsRedをN末端又はC末端に融合させたコンストラクトを作成した.これらをカンキツ細胞内で一過的に発現させて,両者の間の結合による局在性の変化を共焦点レーザー顕微鏡によって解析した。その結果,Apl1は,カンキツのPMEには結合するが,タバコ,トマトのPMEとは結合しなかった。また,カンキツのPMEは,Apl1と相同性を示す他のAvrBs3ファミリーとは,結合しなかった事から,厳密な特異性がこの結合段階で存在する事が明らかになった。また,Apl1が前駆体PMEに結合する事によって,プロセッシングを防ぎ,それぞれの局在性が変化する事が明らかになった.即ち,DsRed::Apl1とGFP::PMEを同時に発現させると,夫々を発現させた時の局在性と異なっていた。また,Apl1では,修飾後にC末端側から断片化に導くプロセッシングを受けることが明らかになった。さらに,かいよう形成の際,テロメレースが必須の因子として働くことを発見した。
|