2005 Fiscal Year Annual Research Report
非平面アミドオリゴマーの自己組織化構造とヘリックス表面の機能化
Project/Area Number |
17109001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大和田 智彦 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (20177025)
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Keywords | ヘリックス構造 / 非平面ペプチド / 自己組織化 / β-アミノ酸 / アミド結合 / ペプチド / 規則構造 / アミノ酸 |
Research Abstract |
タンパク質やペプチド等のα-アミノ酸のオリゴマーの3次元構造は,アミド結合の剛性平面構造に由来する。アミド結合の平面性が、ヘリックス構造やストランド構造を誘起し、ペプチドの3次構造やさらに4次構造などの高次構造を作り出すと考えられている。水素結合の形成もアミド結合の平面剛性構造に起因した構造上の制約に由来する。一方,非平面構造をもつアミド結合を含むペプチド(オリゴマー)がヘリックス等の自己組織化した規則構造をとるかどうか、またその可能な規則構造の化学的性質・物理的性質は全く未知である。本研究課題は我々が最近発見したアミドの非平面化を引き起こす7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン構造を組み込んだβ-アミノ酸のオリゴマーが自己組織化構造および高次構造をとるかどうか,さらにはヘリックス構造のような時個組織化を加速する可能性を調査することを目的とする。本年度は,非平面アミドオリゴマーの合成を一部実施して溶液構造を研究した。その結果,窒素ピラミッドペプチドオリゴマーの自己組織化構造(ヘリックス構造)をとり,しかも4量体でヘリックス1回転をとるシス構造とほぼ2量体で1回転するトランス構造の可能性を示唆するに至った。現在,他の置換基を有するアミノ酸誘導体の合成を行っている。
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