2008 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的負荷の高い脳血管疾患の遺伝疫学と高リスク者戦略による2次予防
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17109007
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小泉 昭夫 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (50124574)
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Keywords | 脳動脈瘤 / もやもや病 / 脳動静脈奇形 / 遺伝疫学 / 感受性遺伝子 / 候補領域 / 連鎖解析 / 相関研究 |
Research Abstract |
本課題においては、家族集積性の高い脳血管疾患である(1)もやもや病および(2)脳動脈瘤(3)脳動静脈奇形の3疾患についての検討を行う。本年度は、(1),(2)について検討を行った。 もやもや病では、多くの動脈で、血管平滑筋細胞の増殖が認められるが、内頚動脈終末部を中心に最も高度に増殖が生じ、血管閉塞の原因となる。本疾患に係る(1)責任遺伝子、および(2)病理的検討によりPathwaysを同定し、脳動脈硬化の発生基盤を解明することを目的とする脳動脈瘤においては、家系内に3名以上の未破裂動脈瘤あるいはくも膜下出血を有する家系を対象とし、2001-2003年にかけて29家系に遺伝解析を行った。その結果、17cenに強い連鎖を認めた。今回これら家系を5年以上追跡し、新規の脳動脈瘤あるいはくも膜下出血を観察し、phenotypeをもとに再度連鎖解析を行い、感受性遺伝子の特定を目指す。 もやもや病においては、国内、38家系205名、韓国では1家系5名の家系の参加を得た。また、我が国83名、韓国38名、中国24名、EU29名の参加を得た。合計で387名の参加を得た。これら家系で、候補遺伝子の検証を行う。また、現在、候補領域のBAC Libraryを作成した。現在遺伝研の協力を得てShotgun sequencingを行いつつある。機能解析について、現在候補遺伝子群についてZebra FishでのKnock outによる影響を観察している。生化学的な機能解析についても同時に進行させている。さらに、抗体を作成中であり、病理検索に用いる。脳動脈瘤においては、5年後の追跡を終了し解析を行いつつある。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Autosomal dominant moyamoya disease maps to chromosome17q25.3.2008
Author(s)
Mineharu Y, Liu W, Inoue K, Matsuura N, Inoue S. Takenaka K, Ikeda H, Houkin K, Takagi Y, Kikuta K, Nozaki K, Hashimoto N, Koizumi A.
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Journal Title
Neurology 70
Pages: 235-232
Peer Reviewed
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