2006 Fiscal Year Annual Research Report
アンテナの指向性を利用するユビキタスインフラストラクチャに関する実証的研究
Project/Area Number |
17200003
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
渡辺 尚 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (90201201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小花 貞夫 国際電気通信基礎技術研究所, 適応コミュニケーション研究所, 所長 (60395043)
水野 忠則 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (80252162)
萬代 雅希 静岡大学, 情報学部, 助手 (90377713)
渡辺 正浩 国際電気通信基礎技術研究所, 適応コミュニケーション研究所, 主任研究員 (00395047)
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Keywords | ユビキタスネットワーク / アドホックネットワーク / メディアアクセス制御(MAC) / スマートアンテナ |
Research Abstract |
本年度は,以下の項目に関して研究を推進した. (1)指向性MAC方式の拡張 deafness問題に対処する受信者主導ポーリング方式MACプロトコルを開発した.また,指向性隠れ端末問題に対処可能なバックローブ利用受信巡回MACプロトコルを開発した.性能評価の結果,両者とも従来方式よりも性能が向上したことを確認した. (2)指向性MAC方式のエスパアンテナヘの実装 スマートアンテナとしてエスパアンテナ,位置情報関連デバイスとしてGPS,ジャイロを組み込んだMACプロトコルテストベッドを開発した.これにより,MACプロトコルをC言語によってプログラミングして実験することが可能となった.次に,基本的な指向性MACプロトコルを実装し,基礎実験を行った.その結果,テストベッドとして有効に機能することを確認した. (3)小型無指向性アンテナを用いたMACおよびルーチング方式の検討 センサーノードを直線的に配置したセンサーネットワークで,効率に通信するための工夫として,データ集約方式を考察した.評価の結果,データの集約方法により,データ伝送遅延および消費電力が大きく異なることを明らかにした. (4)スマートアンテナに適したルーチング方式の検討 複数のルートを直交させ,ネットワーク全体としてのスループットを向上する方式を考察した.その結果,複数のルートの情報をいかに把握するかが大きな問題となることが分かった. (5)超小型指向性アンテナを用いたMACおよびルーチング方式の検討 センサネットワークヘの超小型指向性アンテナを適用した場合の効果について検討した.基礎評価の結果,データ通信の偏りが生じることが分かり,ネットワーク寿命を延長するためのdetourルーチング方式を新たに開発した.シミュレーションにより提案方式が有効に機能することを確認した.
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