2007 Fiscal Year Annual Research Report
階層的統計モデルに基づく異種ゲノムの統合手法に関する総合研究
Project/Area Number |
17200020
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
樋口 知之 The Institute of Statistical Mathematics, モデリング研究系, 教授 (70202273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 能典 統計数理研究所, モデリング研究系, 准教授 (70249910)
上野 玄太 統計数理研究所, モデリング研究系, 助教 (40370093)
染谷 博司 統計数理研究所, モデリング研究系, 助教 (00333518)
井元 清哉 東京大学, 医科学研究所・ヒトゲノム研究系, 准教授 (10345027)
吉田 亮 統計数理研究所, モデリング研究系, 助教 (70401263)
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Keywords | 階層ベイズ / 状態空間モデル / グラフィカルモデル / ベイジアンネットワーク / マイクロアレイデータ / 遺伝子ネットワーク / カルバックライブラーカーネル / スペクトル判別 |
Research Abstract |
複数のサブテーマを同時進行させる研究体制を今年度も引き続いてとった。具体的サブテーマの内容は,[A]非線形回帰モデルの新展開,[B]アレイデータ用のブートストラップ新手法の開発,[C]DNAタイムコースデータの解析,[D]ベイズモデルによるDNAアレイデータ情報と生物学的知識の統合,[E]確率的最適化手法による遺伝子空間の地形探索,[F]グラフ構造探索のハイパーフォーマンスコンピューティング,である。特に[C]において,H18年度にめざましい発展があった,状態変数ベクトルの次元を超低次元とし,実体的意味のなかった状態変数に遺伝子モジュールの概念を付与することで実現した,状態空間モデルを利用した遺伝子モジュールネットワーク推定手法の研究を主に行った。 また、生物データベースの自動修復を狙ったテーマ([G]:生物データベースの修復)にも進展があった。一般に生物学的知識は,データベースの形に具現化されることが多い。データベースに登録された情報にも信頼度の属性を与え,つまりそれを確率変数として取り扱うことで、データベースの登録上の過誤やその情報の不確実さをモデル化した。これまでのモデルをさらに階層化したベイズモデルを構成し,マイクロアレイデータからの情報抽出,既存の生物学的知識の有効活用,データベースの信頼性の検証などを統一的に可能にする枠組みを考案、それを入工データへ適用し性能評価を行った。 また、H18年度一定の研究成果があげられた,状態空間モデルとカーネル法を融合する研究([H]カーネル法と状態空間モデルの統合)も進めた。研究開発した手法の有効性のアピールと拡張性の検討のために、H18度購入した機器を用いて身近な環境で取得可能なデータにもとづき,手法の有効性の確認実験を行った。
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Research Products
(7 results)