2005 Fiscal Year Annual Research Report
脳外傷のリハビリにおける帰結研究に向けた包括的評価尺度と基盤データベースの開発
Project/Area Number |
17200038
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
木村 彰男 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (70118941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鹿島 晴雄 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (70101954)
河瀬 斌 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40095592)
正門 由久 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (10173733)
大田 哲生 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (20233132)
山田 深 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10317258)
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Keywords | 頭部外傷 / 高次脳機能障害 / 認知障害 / リハビリテーション / 広域LAN / データベース |
Research Abstract |
本年度はまず、過去に報告した旧頭部外傷データベースのデータを補完するために、研究協力施設4カ所で入院加療を行った頭部外傷患者14例(男9例/女5例、平均年齢49.4±22.0歳)を対象とし、カルテ調査を行った。入退院時におけるFunctional Assessment Measure(FAW)、就労の状況、高次脳機能障害の有無などについて、診療記録をもとに後方視的に調査した。平均在院日数は80.1±57.3日であり、FAM合計点は入院時118.6±40.1点から退院時137.6±44.2点まで改善していた(P<0.05、対応のあるt検定)。次に、これらのデータを元に、データベース構築の基盤となるネットワークならびソフトウェアの開発を行った。セキュリティー確保には最大限の配慮をし、Virtual Private Network(VPN)装置を導入して専用線を用いることなく施設間におけるネットワーク構築を実現した。データベースアプリケーション本体はデータセンターに設置したサーバー上で動作し、マークアップ言語であるCDMLを用いてウェブブラウザを介したデータの入力、参照、編集作業を可能とした。データベースの項目は回復期におけるリハビリテーションに特化し、機能障害、能力低下、社会的不利の側面について必要十分な項目を包括するよう設計した。意識障害、運動麻痺、就業状況、日常生活動作および高次脳機能障害にかかわる知能、注意力、記憶力に関する検査結果など、500以上のデータを管理するフィールドが設けられている。平成18年3月より「頭部外傷リハビリテーションデータベース(Brain Injury Rehabilitation Database ; BIRD)」として運用を開始した。次年度以降、症例登録のデータ解析を進めていく予定である。
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Research Products
(4 results)