2008 Fiscal Year Annual Research Report
^1H-MRS法による骨格筋の細胞内・外脂肪量と加齢、体組成、体力、運動と脂質代謝
Project/Area Number |
17200040
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
中川 喜直 Otaru University of Commerce, 商学部, 教授 (80201664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 正明 北海道東海大学, 国際文化部, 教授 (70208544)
岡野 五郎 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (50117610)
原田 邦明 札幌医科大学, 附属病院, 技師 (50423760)
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Keywords | 筋細胞内脂肪 / プロトンMRS / クレアチン / 競技特性 / 最大酸素摂取量 / スキー / 体組成 / 水分量 |
Research Abstract |
【目的】筋細胞内脂肪(IMCL)は持久ランナーにおいて高い値が認められ、持久運動の重要なエネルギーとなっていることが知られている。本研究では冬季スキー選手のIMCLを定量しその競技特性について検討した。【方法】被験者には持久系種目としてバイアスロン種目を含む距離スキー選手(XC群 ; 身長 : 170±7.9cm, 体重 : 6414±0.7kg, %FAT : 10.2±0.6, n=8名)とアルペン選手(AL群 ; 身長 : 172±1.4, 体重 : 73.1±2.5, %FAT : 14±1.5, n=10名)を用いた。また、健康な一般男子7名を対照群(CON群 ; 身長 : 170±2.5, 体重 : 58.3±2.4, %FAT : 15.5±0.9)として用いた。筋内脂肪量の測定には1H-MRS法を用いて、前脛骨筋(TA)を被験筋に用い、安静時におけるIMCLと筋細胞外脂肪量(EMCL)、総クレアチン量(TCr)、水分量(MW)について比較検討した。【結果と考察】本研究の被験者のIMCL量とVO2maxとの間には有意な相関関係が認められことに加え、XC群のIMCL量はAL群とCON群より有意に高い値を示したことから、筋細胞内脂肪量と全身持久力との間の密接な関係が示された。EMCLには、各群の間に有意な差は認められなかった。また、TAにおける筋断面積とTCr及びMWについては、各群の間に有意な差は認められなかった。XC群の体脂肪率と体重及びBMIはAL群のそれより低い値を示し、XC群の下腿の皮下脂肪断面積はCON群のそれよりも有意に低い値を示した。XC群のVO2maxはCON群のそれと比較して有意に高い値を示したが、XC群とAL群の間には有意な差が認められなかった。AL群のVO2maxはCON群より高い値を示した。以上のことから、男子距離スキー選手は骨格筋内の細胞に脂肪を豊富に蓄えている可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)