2005 Fiscal Year Annual Research Report
日本植民地期の帝国大学の科学技術史的観点からの研究
Project/Area Number |
17200049
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
塚原 東吾 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (80266353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 茂生 早稲田大学, 人間科学部, 専任講師 (30328653)
金森 修 東京大学, 教育学部, 教授 (90192541)
柿原 泰 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (60345402)
慎 蒼健 東京理科大学, 工学部, 講師 (50366431)
小笠原 博毅 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (20379332)
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Keywords | 帝国主義研究 / 植民地研究 / 科学史 / 技術史 / 大学史 / STS / 歴史学 / 大日本帝国 |
Research Abstract |
本研究計画の初年度として、多くの成果を得た。 6月には、神戸大学(塚原)における、化学史学会で、「帝国の化学:日本植民地での原爆製造に関連する研究をめぐって」というシンポジウムを開催し、京城帝大理工学部での原爆開発計画の検証、さらに岡田家武による微量元素の地球化学的な研究(加藤)など、多くの参加者と熱心な討論を呼んだ。 さらに11月には、早稲田大学(加藤)における研究集会、「京城帝国大学の科学史的研究」と題する会議では、韓国からの第一線の研究者たちとの研究交流をおこなった。なかでも金根培(全北大学校)による、「植民地朝鮮における京城帝国大学理工学部の韓国科学史的意味:朝鮮人技術者養成の植民地的性格」、また京城帝大理工学部における放射性鉱物の探査について(任ジョンヒョック)や、植民史的な意味について(李ソンキュ)らの発表と、コメンテータとして本会のメンバー、慎・柿原による議論があった。 このほかにも05年5月には、データベースの作成に関わる調査と研究協力のための申し入れをソウル大学(旧・京城帝国大学の蔵書について)でおこない(加藤・柿原・塚原・中島)、また11月には、台湾大学における旧・台北帝国大学の蔵書についての今後の調査方針の打ち合わせ(加藤・塚原)などを行った。 さらにメンバー瀬戸口によるカナダでの生物学史関連の学会発表および情報交換、中島・柿原・山根(協力)らによる中国での科学史・STSなどの学界への参加と研究交流、金凡性(協力)によるコロンビアでの周辺部における科学の研究、加藤・塚原によるミュンヘンでの東アジア科学史学会での研究交流、小笠原によるイギリスでの研究情報交換など、積極的な調査・研究交流を行っている。 また本研究に特色的なことは、韓国と台湾の研究者との順調かつ活発な交流と情報交換のもとで、東アジアのSTSネットワークを着々と展開していることでもある。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Recovery of 19^<th> century Tokyo/Osaka meteorological data in Japan.2006
Author(s)
Zaiki, M., Konnen, G.P., Tsukahara, T., Jones, P.D., Mikami, T., Matsumoto, K.
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Journal Title
International Journal of Climatology. 26
Pages: 399-423
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