Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 幹成 東北大学, 学術資源研究公開センター, 助教 (00361064)
米倉 浩司 東北大学, 学術資源研究公開センター, 助教 (00302084)
陶山 佳久 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (60282315)
能城 修一 森林総合研究所, 木材特性研究領域, チーム長 (30343792)
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Research Abstract |
1)中国河北省におけるウルシの分布調査を行い,次のことが判明した. 河北省南部山西省との境にある大行山脈地域の標高800〜1000mの地域にはかなりの量の野生のウルシがあること,同地域ではウルシの栽培は極めてわずかであるがなされていること,これらの漆液採取は現地人ではなく,湖北省や河北省の他の地域の人が来て行っていること 2)これまでに収集した日本国内16カ所,中国の湖北,河北,浙江,遼寧の4省,それに韓国から収集した48個体および外群としてヌルデ,ヤマウルシ,ヤマハゼ,ハゼノキ,ツタウルシの5種について葉緑体DNAのtrnL,trnL-F領域について塩基配列解析を行った.その結果,ウルシは単系統となったが,その中に3つのクレイド(河北と湖北のクレイド,浙江のクレイド,遼寧,韓国,日本のクレイド)があることが判明した.この結果については現在国際誌に投稿中である. 3)青森県の天然ヒバ,秋田県の天然杉をはじめ現生樹木の年輪資料の収集に努め,また,青森県の天然ヒバについて年輪気候学的解析を行い,過去の冷害と年輪との関係を認め,夏の気温の部分的復元に成功した.この結果の一部については論文として発表し,残りについては論文執筆中である. 4)青森県埋蔵文化財センター,秋田県埋蔵文化財調査事業団等からヒバ,スギなどの遺跡出土を借用し,年輪測定を行った.
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