2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17201003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 豊 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20110752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹川 暢之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (00324369)
駒崎 雄一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 科学技術振興特任教員(特任助教授) (80286640)
宮崎 雄三 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (60376655)
小池 真 東京大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00225343)
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Keywords | エアロゾル / 雲 / 雲凝結核 / 間接効果 / 気候変動 |
Research Abstract |
大気中のエアロゾルがCCNとして作用するポテンシャル(CCN活性)は主として、乾燥粒径(低湿度状態でのエアロゾルの直径)、エアロゾル中の水溶性成分の量、エアロゾルの表面張力の三つの要素により決定されると考えられている。大気中エアロゾルのCCN活性を定量化すること、及びCCN活性と雲粒子生成過程を定量的に結びつけるために以下の研究項目を実施した。 1.現有のCCN測定装置の過飽和度の校正を行なった。このために、まず粒径が既知のポリスチレンラテックス標準粒子を用い、静電分級器(DMA)の校正を行なった。次にCCN活性が既知の硫酸アンモニウムからなるエアロゾルを、エアロゾル生成装置を用いて生成させ、これを校正済みのDMAを用いてサイズ選別した後、CCN測定装置へ導入し、過飽和度の校正を行なった。この結果CCN測定装置の過飽和度が0.1,0.3,0.6,1.0%であることを高精度で測定することができた。 2.東京においてエアロゾルの化学成分と内部混合状態を現有のエアロゾル質量分析計(AMS)およびブラックカーボン粒径分布・混合状態・吸湿特性測定装置で夏期および秋期に測定した。この測定と同時にエアロゾルのCCN活性を測定した。この結果ブラックカーボンへの揮発性成分の被覆の増加に伴いCCN活性が急速に増加することが初めて測定された。 3.エアロゾルの発生源から離れた場所(韓国済州島)で、エアロゾルの組成(無機、有機)とサイズごとのCCN活性を春季に測定した。この結果、水溶性成分のモル数によりCCN活性が支配されている様子が初めて測定された。 4.雲粒子を測定する装置として新たに光散乱型雲粒子計測器を導入した。標準粒子を用いた実験によりこの装置の校正を行なった。
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Research Products
(7 results)