2006 Fiscal Year Annual Research Report
アルカリ・ハロゲンフローを適正化するエネルギー回収型PVC・廃ガラス同時処理技術
Project/Area Number |
17201017
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
堀尾 正靭 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (40109301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 玲治 群馬大学, 大学院工学研究科, 助教授 (70303708)
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Keywords | PVC / ガラス / 中和反応 / 物質循環 / 廃棄物 |
Research Abstract |
昨年度取得した反応速度等のデータに基づいて、2段反応中和システムの詳細な設計を行った。粉砕にかかる動力を抑制しながら、高い塩素の中和効率を持たせる条件について検討した。その結果、ガラス粒子を平均粒子径d_<50>=100μmで粉砕した後、150μmで分級し、d<150μmの粒子を流動層で、d>150μmの粒子を移動層で利用するシステムが好適であることを明らかにした。 上記の設計データに基づいて、ラボスケールの流動層中和反応装置で塩化水素含有ガスの中和実験を行った。d<150μmのガラス粒子を用いた実験では、中和反応の進行に伴って粒子の凝集が発生し流動化が停止しる問題が明らかとなった。AFMを用いた付着力測定の結果、表面に析出したNaClによって付着力が増加していることが示された。凝集を抑制するための添加剤として、けい砂、木炭チャー(PVC熱分解物を模擬)等について検討した。けい砂では、凝集を抑制することはできなかったが、チャー粒子をガラスに対して10%以上添加することによって、流動化停止を抑えて安定的に連続運転可能であることが示された。チャー粒子を添加した状態でも、ガラスによる塩化水素の中和速度に変化はなく、チャー粒子が凝集抑制剤として利用可能であることが明らかとなった。 ベンチスケールの移動層中和反応装置(高さ約2m)を試作し、d>150μmのガラス粒子を使って立ち上げ試験を行った。塩化水素ガスを導入しない条件で、安定連続運転を実現した。本試験装置を用いて、最終年度に塩化水素中和実証試験を行う。
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Research Products
(5 results)