2007 Fiscal Year Annual Research Report
電解及び光触媒機能を有するナノセラミック膜による有害有機物の新分離・分解法の開発
Project/Area Number |
17201019
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
尾崎 博明 Osaka Sangyo University, 工学部, 教授 (40135520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 修 大阪産業大学, 工学部, 教授 (10140203)
菅原 正孝 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (60026119)
浜崎 竜英 大阪産業大学, 人間環境学部, 准教授 (50340617)
林 新太郎 大阪産業大学, 工学部, 助手 (60268274)
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Keywords | 導電性セラミックス / ろ過型電気分解装置 / 電解 / 光触媒 / 有害有機物 / 医薬品 / PFOS / PFOA |
Research Abstract |
本研究では、電導性あるいは光触媒機能をもっナノセラミック材料を用いる有害物質分解とその実用性について検討し、以下の成果を得た。 1.導電性多孔質セラミックス電極をフィルター状に加工した連続処理が可能なろ過型電気分解装置を用いて、医薬品類16種類の混合液を通水したところ、分解速度に差はあったが10種類について高い除去率を示した。電気分解実験の結果は、生成次亜塩素酸との反応による除去特性とは異なる結果を示したことから、分解には電極表面における溶質の直接分解作用が寄与したことが考えられた。同セラミックスフィルターへの医薬品類の吸着率は20%前後であったが、同装置は医薬品のような難分解性物質を電極による吸着と分解作用により極めて効率的に除去し得ることを明らかになり、実用新システム開発の道を拓いた。 2.導電性多孔質セラミックスを電極とし、極めて難分解なPFOA(Perfiuorooctanoic Acid)とPFOS(Perfluorooctane Sulfonate)の電気分解を行ったところ、それぞれ84%と99%の除去率が得られた。PFOAとPFOSは遊離塩素による分解がほとんど見られず、電極による直接分解が主な除去要因であると考えられた。排水中のPFOAおよびPFOSについての既報分解例はほとんど無く、本法のような電気分解法が排水中のPFOAおよびPFOSの除去に有効な新手法となる可能性を示す結果を得た。 3.ナノチタニア結晶を配したナノセラミックスである高強度光触媒繊維を用いて、オゾン法との併用法(O_3/UV/TiO_2)により医薬品類16種類の分解を試みたところ、分解速度に差はあるものの13種類の医薬品類が分解した。オゾン法単独よりは副生成物も少なく効果的で、従来システムよりも効率的なシステム構成が可能であることがわかった。
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Research Products
(8 results)