2005 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ・マイクロLC/MSによる環境・廃棄物試料のグリーンケミストリ分析技術の開発
Project/Area Number |
17201020
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
鈴木 茂 独立行政法人国立環境研究所, 循環型社会形成推進・産廃物研究センター, 主任研究員 (00343757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 康行 独立行政法人国立環境研究所, 化学環境研究領域, 領域長 (80154251)
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Keywords | マイクロLC / MS / 環境化学物質 / グリーンケミストリ分析 / 検出器開発 / 試料導入方法 / 疎水性成分 |
Research Abstract |
既存装置による安定なナノフロー流路系の構成は困難なため、研究の前段としてマイクロフローの研究を進めた。 1.既存ナノ・マイクロフローLCおよびLC/MSの性能評価と環境、廃棄物試料分析用マイクロフロー流路系および試料導入機構の試作および研究 (1)既存マイクロフロー流路系の評価し課題の抽出。 安定流量が確保できる数μL/minの流量で、環境化学物質であるがこれまでほとんど報告がない疎水性成分の分析について評価した。配管の材質、移動相組成はクロマト分離、定量性に与える影響が大きかった。多用な物性の成分を分離分析する流路系、分析条件の検討をさらに進める。 (2)マイクロフロー流路系および試料導入系および試料導入機構の試作および研究。 試料の脱塩、疎水性溶媒試料のバンドフォーカスについて、プレカラムと直接分析の試料導入系を検討した。 (3)環境、廃棄物試料による上記システムにおける動作性能の評価と課題の抽出。 これまでの検討ではプレカラム法が有利と考えられ、脱離とバンドフォーカスについてさらに検討を進める。 2.ナノフローLC用カラムの検討 (1)ナノフローLC用カラムの試作および研究 ナノ・マイクロフローLC用カラムの市販品の検討とともに、マイクロフローLC用カラムの試作を進めている。 (2)ナノフローLC用カラムの性能評価と課題の抽出 疎水性成分の分離にはとくに相比の高いカラムが必要である。シリカ系モノリスは脆弱で相比も高くない。 3.既存イオン化法のナノフローLC適用性評価と課題の抽出 マイクロフローでの既存の標準ESIおよびナノESIの性能は装置による差異が大きいが,マイクロフローでも感度の低下は僅かであった。高感度化には専用ESIの開発が必要である。 [研究協力者] 神奈川県環境科学センター 主任研究員 長谷川 敦子 ナノフローLC用カラムの性能評価と課題抽出 大阪府環境情報センター 総括主査 上堀 美知子 ナノフロー流路系、試料導入系の評価と課題抽出 株式会社 住化分析センター 研究員 吉田 寧子 各種イオン化法の性能評価
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