2007 Fiscal Year Annual Research Report
ポリオールプロセスを用いた多目的用均一粒径ナノ粒子合成技術の確立
Project/Area Number |
17201021
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
B Jeyadevan Tohoku University, 大学院・環境科学研究科, 教授 (80261593)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 匡清 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80250702)
篠田 弘造 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (10311549)
佐藤 義倫 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助教 (30374995)
田路 和幸 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (10175474)
松本 高利 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (50343041)
|
Keywords | ポリオールプロセス / 金属ナノ粒子 / 合金ナノ粒子 / 磁性ナノ粒子 / 組成制御 / ソフト磁性粒子 / 化学合成 / 電波吸収体 |
Research Abstract |
今年度は以下の6要素に関する研究を実施した。 1.ポリオールプロセスの反応機構解明について-X線吸収微細構造測定および紫外可視光吸収分光法を用い、本プロセスの反応機構解明を試みた。コバルト粒子生成系を対象とし溶媒中での金属錯体構造変化、アルコキシドの生成等を確認した。また電気化学的手法、および分子軌道計算によるポリオール種の還元力評価を行った。これらの手法により得られた結果は粒子の合成実験を通して得られていた知見と同様の傾向を示しており、この手法の有効性を確認できた。 2.遷移金属ナノ粒子の合成について-導電性材料への応用を目指し、銅ナノ粒子の合成及び酸化防止技術の開発を行った。その結果、20nm以下の粒子径を持つ銅粒子の合成に成功した。また、イオン化傾向の違いを利用した銅ナノ粒子表面への金属銀の被覆による酸化防止処理を試みた。 3.FeCo粒子の微粒子化および酸化安定性について-高飽和磁化ナノ粒子分散媒作製を目的として、FeCo粒子の微粒子化を試みた。貴金属核の添加および各種表面保護剤の効果を検討し、20nm以下のFeCo合金微粒子の合成に成功した。また、合成した粒子の持つ高い酸化安定性は表面状態に由来するものと考え、X線光電子分光法による粒子表面分析を行った。その結果、粒子表面におけるごく薄い酸化被膜の存在を確認した。 4.銀ナノ粒子分散媒の溶媒置換について-過去の研究で、有機溶媒を用いた銀ナノ粒子分散液を作製した。しかし、様々な分野への応用・実用化のためには、水系でナノ粒子の分散安定性を確保する必要がある。そこで、銀ナノ粒子分散媒の水系溶媒への溶媒置換を試みた。この結果、シラン系界面活性剤を用いた水べース銀ナノ粒子分散液の作製に成功した。 5.電極触媒としてのFePt微粒子の活性評価について-本プロセスにより作成したFePt微粒子の燃料電池用アノード触媒としての活性評価を行った。その結果、Ptと比較して高い耐CO被覆性が確認され、アノード触媒材料としての有用性が示された。 6.FeCo微粒子の電波吸収特性評価について-本研究により得られたFeCo微粒子の高周波磁気特性を測定した。透磁率測定の結果、FeCo微粒子はGHz帯での周波数応答を示し、電磁波吸収体用材料としてのポテンシャルを確認した。
|
Research Products
(8 results)