2007 Fiscal Year Annual Research Report
単一原子の個数と位置が制御された新しい半導体の創製とその応用
Project/Area Number |
17201026
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大泊 巌 Waseda University, 理工学術院, 教授 (30063720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀越 佳治 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60287985)
品田 賢宏 早稲田大学, 生命医療工学研究所, 客員助教授(専任扱い) (30329099)
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Keywords | シングルイオン注入法 / ナノデバイス / 不純物原子 / シリコン / 半導体 / 点欠陥 |
Research Abstract |
1.非対称な不純物分布を有するSi抵抗体の電気的特性評価 不純物原子位置のデバイス特性への影響を調査するために、不純物分布を偏在させたSi抵抗体を試作。チャネル中央に不純物分布を有する抵抗体では、ソースとドレインを入れ替えても特性は対称であったが、チャネル中央からソース側へ200nmの位置に不純物を配置した抵抗体では、ソースとドレインの入替によって特性が変化することが判明。不純物原子がソース側よりドレイン側に偏在する方が、ドレイン電流が高くなることを見出した。ナノデバイスで顕在化する不純物原子の離散性とゆらぎの電気的特性への影響を初めて実験的に検証した。 2.単一イオン照射誘起欠陥のリアルタイムSTM観察 不純物原子の離散性に伴い、イオン照射誘起欠陥の挙動を原子スケールで理解する必要がある。イオン照射過程のリアルタイムSTM観察によって、表面近傍における点欠陥の挙動を初めて捉えた。Si表面のSTM観察中に、Pイオン照射前中後の連続STM像を取得した結果、照射直後には、ステップ端近傍領域を除いたテラス上に直径2-15nmの窪み状欠陥がほぼ均一に形成されることが判明。点欠陥はバルク中に生成した空孔に由来すると結論している。 3.Si:P系金属絶縁体転移に関する新たな課題提起 金属-絶縁体転移現象をシングルイオン注入法によって検証するために、3水準(10^17,10^18,10^19cm^-3)の不純物濃度を有するSi抵抗体を作製。5〜300Kの温度範囲で比抵抗を測定した結果、低温領域において不純物濃度の増加に従い低濃度不純物伝導から金属的不純物伝導への変化を観測した。金属絶縁体転移の検証には、絶対零度電気伝導度の評価が不可欠であるが、電気伝導度に質的な変化をもたらす最後の不純物原子1個の役割ならびに不純物原子規則配列によるモット転移観測という新たな学術的課題を提起した。
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Research Products
(54 results)
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[Journal Article] 12007
Author(s)
I.Yoshiba, Y.Horikoshi
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Journal Title
J.Crystal Growth 301-302
Pages: 190-193
Peer Reviewed
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