2006 Fiscal Year Annual Research Report
朝鮮総督府文書を中心とした旧植民地関係史料の共用化に関するアーカイブズ学的研究
Project/Area Number |
17202015
|
Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
安藤 正人 国文学研究資料館, アーカイブズ研究系, 教授 (90113422)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 睦 国文学研究資料館, アーカイブズ研究系, 助教授 (00260000)
加藤 聖文 国文学研究資料館, アーカイブズ研究系, 助手 (70353414)
栗原 純 東京女子大学, 文理学部, 教授 (40225264)
松田 利彦 国際日本文化研究センター, 研究部, 助教授 (50252408)
林 雄介 明星大学, 日本文化学部, 助教授 (00286246)
|
Keywords | 朝鮮総督府 / 東アジア / 植民地 / アーカイブズ / 戦争 / 記憶 / 歴史情報 / アーカイブズ学 |
Research Abstract |
本研究は次の2本の柱を持っている。 [研究の柱1]植民地行政文書に関する史料学的研究(主として1〜2年目) [研究の柱2]植民地行政文書の利用システムモデルの研究開発(主として3〜4年目) 本年度も引き続き[研究の柱1]に重点を置き、[研究の柱2]については基礎的研究を行った。まず海外調査は、6月に済州島調査を行い済州島内に残存する日本時代の史資料の調査及び撮影を行い、9月及び1月には米国立公文書館・米国議会図書館において朝鮮総督府関係史料の調査収集を行った。国内調査は、富山県公文書館・徳島県立文書館・香川県立文書館・大平正芳記念館・福岡県立図書館・三重県立図書館・会津市立図書館・沖縄県公文書館・函館市立中央図書館などにおいて朝鮮総督府関係史料の調査と収集を行った。このうちマイクロ撮影は、佐野市郷土博物館所蔵の須永元関係史料及び佐賀県立名護屋城博物館所蔵の朝鮮総督府警察関係史料を対象として撮影による収集を行った。 また、個人所蔵史料の調査も積極的に行い、台北州知事梅谷光貞の個人史料、北朝鮮からの引揚者である長尾栄一氏及び佐藤公也氏の個人日記を調査し、あわせて、元蘭谷農場関係者及び京城女子師範学校関係者からの聞き取り調査を行った。さらに、朝鮮総督府官僚であった守屋栄夫の個人史料を宮城県内の実家において調査し、東京へ搬入した。守屋史料は公文書と私文書とのアーカイブズ学的構造分析にとって重要な研究素材と成り得るものであり、今後は整理と目録作成を経て本格的な分析を行う予定である
|