2006 Fiscal Year Annual Research Report
アンケート調査と経済実験による資産選択と貯蓄・消費行動の分析
Project/Area Number |
17203025
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
筒井 義郎 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (50163845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 新介 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (70184421)
大竹 文雄 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (50176913)
晝間 文彦 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (00063793)
井澤 裕司 立命館大学, 経済学部, 教授 (70222924)
堀 敬一 立命館大学, 経済学部, 助教授 (50273561)
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Keywords | ワクチン接種 / 時間割引率 / 危険回避度 / アンケート調査 / 経済実験 / 負債行動 / 上限金利規制 / 日中比較 |
Research Abstract |
本年度は、上海における経済実験と、消費者金融利用者、債務整理者、それに該当しない人の3つのカテゴリーの人に対するアンケート調査を実施した。上海実験は、時間割引率および危険回避度に関して日中の比較を行うために、勤労者を対象とした実験を実施したものである。これで、日本と中国において、学生と社会人両方の結果が得られたので、分析に取りかかる予定である。 アンケート調査は、負債行動に、時間選好率などの選好パラメータがどのように影響しているかという研究の拡張が目的である。住宅ローンや自動車ローンはそれに対応した資産があることを考えると、純粋に負債保有行動であるかは疑問である。これに比べると、消費者金融利用や債務整理に陥ることは、負債を抱える明確な行動であり、負債行動の特徴を捉えるためには、このようなサンプルを抽出することが不可欠である。さらに、昨年は、消費者金融の上限金利を引き下げる法改正がなされたので、このような金利規制が妥当であるかどうかを分析することも、このアンケート調査の重要な目的である。 論文執筆について、「ワクチン接種行動」については、アメリカ人に関する論文を完成し、Economic Science Associationのコンファランスで発表した。昨年度実施した時間割引に関する経済実験については、論文を執筆し、学術雑誌に投稿した。中国において実施した経済実験については、危険回避度による部分を執筆し、学術雑誌に投稿した。これについては、改訂要求があり、現在、最終段階の改訂稿を準備中である。
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Research Products
(2 results)