2008 Fiscal Year Annual Research Report
多様体の収束・崩壊理論とリッチ流および特異空間の幾何学・解析学
Project/Area Number |
17204003
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山口 孝男 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (00182444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加須栄 篤 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40152657)
塩谷 隆 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90235507)
伊藤 光弘 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (40015912)
川村 一宏 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (40204771)
永野 幸一 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (30333777)
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Keywords | 崩壊 / アレクサンドロフ空間 / リッチ流 / 軌道体 / スペクトル逆問題 |
Research Abstract |
1. 昨年度の研究において、断面曲率が下に一様に有界で直径が上に一様に有界な多様体或はアレクサンドロフ空間に対して、本質的被覆の概念を定義し、それが一様に有界であることを証明していた。本年度の研究において、論文プレプリントにまとめ、10月に韓国で開催された数学会において招待講演した。また12月に台湾で開催されたRim-Pacific Geometry Conferenceにおいても招待講演した。 2. 3次元多様体のリッチ流の特異点における局所退化現象についての結果が得られた。これについては、論文準備中であり細部をこれから詰める必要があるが、リッチ流をスカラー曲率測度を備えた測度距離空間とみなすとき、その極限空間の局所的記述が得られた、と言ってよいであろう。 3. 軌道体に対するスペクトル逆問題を解くこと'ができた(Yaroslav Kurylev,Matti Lassas氏との共同研究)。軌道体上のラプラシアンの固有値と固有関数の正規直交系を軌道体の内部領域或は境界領域上で観測する。それらの観測データから、逆に軌道体の同型等張類を決定することが出来た。この共同研究は、10月のロンドン、3月の筑波大学における3名の共同研究により大きく進展した。 4. 曲率が下に有界なアレクサンドロフ空間がリッチ曲率が非負であるとき、分解定理を得ることができた(塩谷ー桑江両氏の共同研究)
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Research Products
(4 results)