2008 Fiscal Year Annual Research Report
赤外線検出器を用いた太陽フレアの磁気エネルギー蓄積機構の研究
Project/Area Number |
17204014
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
櫻井 隆 National Astronomical Observatory of Japan, 太陽天体プラズマ研究部, 教授 (40114491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花岡 庸一郎 国立天文台, 太陽天体プラズマ研究部, 准教授 (10238040)
篠田 一也 国立天文台, 太陽天体プラズマ研究部, 主任技術員 (50413977)
福田 武夫 国立天文台, 先端技術センター, 技術員 (10465924)
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Keywords | 太陽 / 周期活動 / 黒点 / 磁場 / 太陽フレア / 磁気ヘリシティ / 観測装置 / 赤外線 |
Research Abstract |
本計画では、現時点で使用可能なできる限り高速・高感度の赤外線検出器により、波長1.6μmの赤外線領域(Hバンド)で動作する高精度・高速の太陽磁場観測装置を製作する。太陽のフレア爆発のエネルギー蓄積機構の研究や、太陽内部での磁場生成機構の情報を持っていると考えられる磁場のよじれ度(ヘリシティ)の研究などが目的である。観測を赤外線で行うのは、磁場測定感度が波長に比例して高くなるため、可視光に比べて3倍程度高感度を達成できるからである。また、太陽の表面(光球)の磁場だけでなく、上層(彩層)の磁場を観測するため、波長1.083μmでの観測もできるように工夫している。観測装置は国立天文台三鷹キャンパスの太陽フレア望遠鏡の一部を改造して搭載する。 第4年次である20年度においては、4月に全システムを組み上げファーストライトに成功した。その後も引き続き装置の調整と、観測を定常的に行うためのソフトウェアの開発を継続し、太陽全面スキャン観測が可能となった。本年は太陽活動極小期にあたり黒点がほとんど見られないため、波長1.083μmでのヘリウムの吸収線によるプロミネンスの観測も並行して進めている。 20年度はこの他、太陽フレア望遠鏡の旧装置による観測結果の解析から、新しい装置へつながる研究を続行したほか、ひので衛星のX線観測装置、磁場観測装置による観測研究も行い、本計画で導入する装置との連携を図った。
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Research Products
(18 results)