2005 Fiscal Year Annual Research Report
TeVガンマ線高角度/高エネルギー分解能観測による銀河宇宙線起源の解明
Project/Area Number |
17204015
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森 正樹 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (80210136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎本 良治 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (80183755)
吉越 貴紀 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (30322366)
河内 明子 東海大学, 理学部, 助教授 (70332591)
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Keywords | 宇宙線 / 天体ガンマ線 / 超新星残骸 |
Research Abstract |
超新星残骸は、超新星爆発に伴う衝撃波中で粒子加速が起こると考えられることから、銀河宇宙線を高エネルギーまで加速する天体の最有力候補として指摘されてきた。しかし、観測的な証拠は超新星残骸SN1006についての日本のX線衛星「あすか」によるシンクロトロンX線放射の観測による間接的な証拠が初めてといえるものであり、それに続く我々CANGAROOグループによる超新星残骸RXJ1713.7-3946など、最近のいくつかの天体からのTeV(=10^<12>eV)ガンマ線の検出によって、より直接的な証拠が初めて得られ始めたといえる段階にあり、その例数は統計的な議論に基づいて銀河系全体における宇宙線の加速と起源を論じるには程遠い状態である。本研究では、銀河系内天体に有利な南半球オーストラリアに日豪共同で建設されたガンマ線望遠鏡システムを用い、銀河系内の超新星残骸の系統的観測という「ボトムアップ」的な側面から、宇宙線起源とその加速機構の解明を目指す。 本年度は、オーストラリア・ウーメラの10mチェレンコフ望遠鏡4台のアレイ(CANGAROO-III)を用いて、主に銀河系天体からの超高エネルギーガンマ線の観測を行い、そのデータを解析した。観測は各月月明のない晴夜にのみ可能なので、研究者を毎月派遣して、十数個の天体について観測データを蓄積した。特に、南半球のナミビアでドイツなどが建設した同種の装置(H.E.S.S.)との結果の食い違いについて留意しながら、慎重にデータを解析し、結果の検討を行った。各天体に対する結果については、2005年8月にインド・プネで行われた宇宙線国際会議における8件の講演を始めとして、各種研究会・国内学会・国際学会で報告しているが、特にほ座パルサー及び超新星残骸についての結果をまとめ、学術雑誌で報告した。他の天体についても論文を準備中である。
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Research Products
(1 results)