Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武者 満 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 助手 (40303028)
白川 晃 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 助手 (00313429)
DONG Jun 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 非常勤研究員 (60401634)
KOUZNETSOV Dmitrii 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 研究員(COE) (40401624)
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Research Abstract |
1.YAG,希土類酸化物セラミックスの分光特性の温度依存性,熱特性,機械特性などの精密測定を引き続き行った。YAGにおけるフォノンの平均自由行程はグレインサイズよりも十分長く,低温ではT^<-2>の依存性を示し,グレイン境界層の音響特性はバルクとは異なることが示唆された。 2.高濃度添加Ybセラミック材料を940nmレーザーダイオードで高強度励起すると,Ybの発光が低下したのち可視から近赤外にわたる超広帯域発光が発生することが分かった。Yb:YAG単結晶でも見られることからセラミックの問題ではなく,Ybイオンの協同アップコンバージョンが発光に関与していると考えられる。アクティブミラーレーザーにおけるパワースケーリングは,高濃度,薄利得長化による冷却特性向上が有効だが,本現象は限界を与える可能性がある。現在原因を究明するべく実験を行っている。 3.マイクロチップセラミックレーザーの研究を引き続き推進した。9.8at%Yb:YAGセラミックでスロープ効率79%を達成した。前年に行ったモデル計算と一致し,Yb:YAGセラミックにおける最適エネルギー引き出しについて理解を深めた。 4.Ybのような準3準位系レーザー材料には不可欠の無添加のエンドキャップを接合したコンポジット型セラミックの開発を推進した。Yb:YAG/Cr:YAGコンポジットセラミックスによりパルスエネルギー125μJ,パルス幅1.2ns,尖塔出力105kWの自己Qスイッチレーザーを得た。 5.自己モード同期フェムト秒希土類酸化物セラミックレーザーの研究を引き続き行っている。プリズムを用いた特殊光学系により,1025〜1090nmで連続的に波長可変な超広帯域Yb:Y_2O_3レーザーの開発に成功した。極短パルス発生に向け研究を進めている。 6.関連研究として,誘導ラマン散乱によるYAG, sesquioxideセラミックラマンレーザー,マイクロチップ固体レーザー,径偏光固体レーザーの研究を行った。
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