2007 Fiscal Year Annual Research Report
溶液反応に対する放射光励起・液体分子線時間相関分光法の開発
Project/Area Number |
17204035
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
鵜飼 正敏 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (80192508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横谷 明徳 日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究主幹 (10354987)
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Keywords | シンクロトロン放射光 / 液体分子線 / 光電子分光 / 相関測定 / 生体分子 / 超励起分子のダイナミクス / 水素結合ネットワーク / 放射線損傷のその場修復 |
Research Abstract |
本研究は、シンクロトロン放射光による選択的な超励起を基盤とし、原子・分子分光学と湿潤生体系という相異なる二つの視点を総合して、かつ、これまでに開発した液体分子線・光電子分光法を格段に発展させることにより、超励起に開始される生体分子の放射線損傷の新側面を開拓するものである。 本研究では、水溶液中での水和結合ネットワークが規定する生体機能分子の構造とエネルギー状態を、真空中で発生させる液体分子線試料に対するシンクロトロン放射光を用いた元素とサイトと環境に選択的なESCA(電子分光化学分析)を適用し観測する。また、水溶媒が生体分子の運動性と熱浴機能を保ちながら反応が進行する過程を、新規の分光法を組み合わせて相関現象として観測する。これにより、放射線による生体分子損傷が、「その場修復」されるという放射線損傷・修復の側面を解明し、放射線作用を媒介する反応場の概要を明らかにすることを目的とする。以上の目的に対して、西播磨SPring8のシンクロトロン放射光源を用いて、 1.液体分子線発生の制御技術の開発 2.元素・サイト・環境に選択的な光電子放出に相関する発光、イオンの遅延相関測定法の開発により研究を遂行する。 本年度は、上記の1.については、液体分子線のより安定な発生のために分子線ノズルを再製作した。また、上記の2.では昨年度までに開発した発光・イオンについての新規分光法を、時間遅延同時計測法に発展させるため、光電子分光法の高精度化、発光イオン分光法の高効率化を行った。遅延同時計測系についてもほぼ完成し、以上を用いた実験がまもなくSPring8にてはじめられる。以上のとおり研究を遅滞なく行った。
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Research Products
(10 results)