2005 Fiscal Year Annual Research Report
大出力レーザーを用いた無衝突衝撃波の形成と粒子加速物理機構の解明
Project/Area Number |
17204052
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高部 英明 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (20150352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 了祐 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80211902)
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Keywords | 衝撃波 / レーザー / プラズマ / 実験室宇宙物理 / 粒子加速 |
Research Abstract |
今年度、実験を2回行った。6月に行った実験では準備が不十分でレーザー生成の衝撃波を鮮明に捉えることはできなかった。その後、2次元の流体シミュレーションを実験のパラメータに合わせて行い、爆風波形成の初期過程を見ることで衝撃波の波面を捉えることができると考え、その方向で実験準備を行った。高解像度の干渉計測、陰影カメラ像を得るべく準備を進め、10ピコ秒のレーザーを用いようとしたが、実験準備中に破損し、3月の実験では200ピコ秒の解像度での計測とならざるを得なかった。衝撃波を発生するガスはガスジェット装置を購入し、密度を変えながら実験できるように準備した。30気圧程度のヘリウムガス中で衝撃波の形成の様子を捉えることができた。干渉像とシュリーレン像を撮ることに成功した。本研究は英国ヨーク大学、中国物理研究所との共同研究であり、両機関からの参加者が計5名あった。実験データについては英国のチームが解析を進めている。実験では平面衝撃波だけでなく、円錐状の金ターゲットからの高速ジェットによるお椀状衝撃波の生成とその観測を行った。形状の情報が得られ衝撃波の速度などを算出した。6月の実験では外部磁場を印加したときの衝撃波への影響を調べ、乱流に近い状態が発生しているような映像が得られている。磁場印加による無衝突衝撃波の形成でイオンのダイナミックスが重要となる領域は現在の実験では設計が難しいことがわかり、イオン波の衝撃波に絞って実験をした。
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