2007 Fiscal Year Annual Research Report
大出力レーザーを用いた無衝突衝撃波の形成と粒子加速物理機構の解明
Project/Area Number |
17204052
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高部 英明 Osaka University, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (20150352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兒玉 了祐 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80211902)
中井 光男 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 准教授 (70201663)
重森 啓介 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 准教授 (50335395)
星野 真弘 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90241257)
坂和 洋一 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 准教授 (70242881)
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Keywords | 無衝突衝撃波 / 超新星残骸 / 実験室宇宙物理 / レーザー生成プラズマ / 高速プラズマ流 / 宇宙線 / プラズマ物理学 / 自己構造形成 |
Research Abstract |
宇宙での無衝突衝撃波は外部磁場の中で形成されるというのが定説であった。これまで外部磁場の元での衝撃は生成の確認実験を行うべく実験を推進してきた。ガスジェット中での衝撃は生成の実験など予備的な実験を行った。しかし、ここ数年、相対論的無衝突衝撃波において外部磁場がなくとも無衝突衝撃波が形成されるという新説が議論をわき起こしている。たとえば、国立天文台の加藤博士が磁場生成不安定(ワィベール不安定)の非線形過程から自己構造形成が起こり、無衝突衝撃波が形成されるシミュレーションを行ってきた。我々はそのシナリオが超新星残骸など、まさに本研究テーマの非相対論的な場合についても成立するはずだと考えた。加藤博士を今年度から雇用し、超新星残骸の場合についてシミュレーションを行い、我々の考えが正しいことを確認した。そして、そのスケール則から、大出力レーザーで模擬実験が可能であることを明らかにした。今年度はスケール則に乗っ取って実験的に確認すべく、その実験を中心に阪大、英国、仏国で行った。その結果、超新星残骸の典型的な流速1000km/sの対向流を実験で計測できた。また、干渉計測、プロトン影絵もフランスの実験で得ることができた。しかし、実験数(データの数)が足らず、衝撃波の生成を確認するには至っていない。そこで、平行して中国の大型レーザー「神光II」(上海)を用いた実験を開始すべく、中国の研究者と共同研究体制の構築を始めた。08年4月28日に現地にて第1回の打ち合わせを行う。加えて、来年度は阪大に光学計測系を設置し、磁気不安定の成長の様子から衝撃は生成の機構を実験的に確認し、シミュレーションと比較したい。
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Research Products
(9 results)