2005 Fiscal Year Annual Research Report
ABC星型共重合体の二次元タイリングとメゾスコピック準結晶構造の構築
Project/Area Number |
17205021
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松下 裕秀 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60157302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 敦志 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00236241)
田中 信夫 名古屋大学, エコトピア科学研究機構, 教授 (40126876)
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Keywords | 星型共重合体 / ミクロドメイン構造 / アルキメデスタイリング構造 / 階層構造 |
Research Abstract |
3つの異なる高分子成分が1点から分岐したABC型の星型共重合体は、結合点が線状にしか配列できないという分子構造からくる特徴のため、棒状のミクロドメイン構造を形成し易い。実際、ポリイソプレン(I),ポリスチレン(S),ポリ(2-ビニルピリジン)(P)から構成されるI_1,_0S_1,_0P_x(Xは変数)3成分共重合体では、Xの変化に応じていくつかの規則的な棒状構造をとることが知られる。その断面の二次元構造を調べたところ、1つの成分が正多角形になる(6,6,6)構造(X=0.7),(4,8,8)構造(X=1.2)及び(4,6,12)構造(X=1.9)の3つのアルキメデスタイリング構造が見られた。またX=1.3から作られる構造を詳細に調べたところ、Iドメインは6角形と8角形、Sドメインは2種の4角形Pドメインは10角形のみを示すことがわかった。その2種のIドメインの上に正3角形と正方形を敷くと平面が規則的に埋まり、(3,3,4,3,4)アルキメデスタイリング構造の特徴を持つことが明らかとなった。類似の研究としてIP/SH二元ブロック共重合体ブレンド,PIP/SH三元/二元ブロック共重合体ブレンド(Hはポリヒドロキシスチレン,PとHは水素結合によりコンプレックスを形成)から種々の階層構造が構築可能であることも確かめた。それらの断面は広義にはアルキメデスタイリングの特徴を持つ。
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