2005 Fiscal Year Annual Research Report
非線形光学効果を用いたテラヘルツ波シンセサイザーの開発
Project/Area Number |
17206008
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
谷内 哲夫 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (80260446)
|
Keywords | テラヘルツ波 / 非線形光学 / 有機結晶 |
Research Abstract |
平成17年度においては,THz波シンセサイザー実現の基盤となる非線形光学結晶の高品質化を進めることによりTHz波の広帯域化を進めた。また,差周波発生用の2波長光源の狭帯域スペクトル制御の基礎検討を行い,THz波のスペクトル制御の基本方式を確立した。 (1)高品質非線形光学結晶によるTHz波の広帯域化 THz波発生に有望なDASTの他にGaPおよびCdSe等の非線形光学結晶の結晶育成法の改良により高品質化を行い,THz波発生特性を実験的に比較評価し,高出力広帯域THz波シンセサイザーとしての基礎特性を明らかにした。 (2)2波長OPOのスペクトル制御方式の開発 THz波発生において,非線形光学結晶の位相整合特性に適した2波長光源が必要となり,その発振スペクトルを自在に制御することが重要になる。本研究では,2波長OPOのスペクトルを狭帯域波長フィルタ,エタロンあるいはグレーティングを用いて0.2nm以下に狭帯域化実験を行い,発振効率の良い狭帯域化方式を開発した。また,光パラメトリック増幅(OPA)によりエタロン等の挿入による発振出力の低下を補償する方式の検討も進めた。 (3)THz周波数のプログラム制御方式の開発 本研究では,KTP結晶の角度,あるいは波長フィルタ等を電子的にプログラム制御することにより,高精度で周波数スキャン方式を開発し,マイクロ波領域で実用化されているスイープジェネレーター(掃引型発振器)と同様な機能をTHz波領域で実現した。
|
Research Products
(7 results)