2006 Fiscal Year Annual Research Report
動画像より物体の動きの意味を抽出する行動分析VLSIイメージセンサ・システム
Project/Area Number |
17206030
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柴田 直 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (00187402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三田 吉郎 東京大学, 大学院工学系研究科, 助教授 (40323472)
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Keywords | ego motion detection / 動き検出 / ジェスチャー理解 / VLSIシステム / 隠れマルコフモデル / Principal Motion Distribution / エッジ検出フィルター / 動きの認識 |
Research Abstract |
前年度は、各部の動きの解析から画面全体のMotion Fieldを抽出し、これをベクトル表現に変換するとともに、これを用いたEgo Motion Detectionシステムの基礎を確立した。今年度は、カメラの動きの速度が変化してもそれに追従できるよう、新たなアルゴリズム開発を行った。毎回画面の4隅の動きの平均値をモニターし、その動き量が±4ピクセルとなる時点を捉えて画面全体のMotion Fieldを抽出しベクトル化する。これによって、速度が常に変動するようなEgo Motionに対しても正確に動きを認識することが可能となった。さらに視野中に画面全体の動きとは逆方向に動くいわゆるdisturbing objectが存在する場合のego motion detectionのテストを行ったところ、disturbing objectの面積が画面全体の50%を越えると、システムはそのobjectの動きによって自分の動きを逆方向と誤認識した。これは、人間と同様の誤りである。 全体の動きとは別に各部の動きを追跡していくシステムの開発も行った。つまり、手、足、ひざといった体の特定部分の位置を連続的にトラッキングするシステムである。エッジ情報のフレーム間差分のヒストグラムを用いてトラッキングすることにより、背景の影響を受けない追跡が可能となった。また対象物の形が移動とともに変化しても、常に捕らえた物体の形状的特徴に着目しながら追跡するので、対象を逃すことがないという特徴を持っている。 所定の動作をする人間の動画より抽出したMotion Fieldから、各時刻における動きを表す新たなベクトル表現法を開発した。各微小領域における上下、左右、斜め各方向の動きベクトルの分布をヒストグラム表現したもので、Projected Principal Motion Distribution(PPMD)と呼ぶ。また、動作シーケンス理解のためにハードウェア実装に適したHMMアーキテクチャも開発、これとPPMDベクトルを用いることにより、未だ簡単な動作であるが十分動作認識のできることが確かめられた。
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Research Products
(12 results)