Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 誠一 東北大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (80235043)
石 芸尉 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90323063)
岩井 克全 仙台電波工業高等専門学校, 助手 (10361130)
松浦 祐司 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10241530)
馬場 一隆 仙台電波工業高等専門学校, 教授 (10192709)
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Research Abstract |
これまで,中空ファイバを搭載した医療用レーザ治療装置は本質的には,体外の患部でのみレーザ光を照射・治療する用途に限られていた. 本研究は,レーザカテーテルと内視鏡とを組み合わせ,生体に最も有効な各種のレーザを用い,血管・体内にも挿入でき,1本のファイバに幾つかのレーザ光を通し,生体組織の蒸散や切開及び止血を低襲侵で,効率的に行うことが可能なレーザ内視鏡の開発を目的として,以下の研究を行った. 1.超細径Er:YAGレーザ用中空光ファイバの伝送効率の改善 レーザカテーテルの細径化(直径300μm-100μm)を目的とし,中空ファイバの細径化による損失上昇を低減するために,内装するポリマー薄膜の形成条件の最適化及び銀薄膜表面の平滑化を図り,従来法の見直しを行った.その結果,製作法の改善と成膜条件の最適化を測ることにより,伝送効率の改善を行った. 2.超柔軟性を有する超低損失中空ファイバの製作 超柔軟性を有し,生体に対して安全なポリカーボネイト(PC)を中空ファイバ母材として選択し,線引き条件(温度・速度)の検討を行い,長さ50m,種々の内径(320μm〜700μm)を持つPCチューブの製作技術を確立した.また低損失化が達成されない要因を追及し,チューブの径変動と分った.線引き条件の最適化により径変動を3μm以下に抑えることに成功し,長さ1m程度で超柔軟性を有する低損失中空ファイバを実現した. 3.各種固体レーザによる軟組織の蒸散 チェコ工科大学と共同のもと,生体医療光学において研究・開発が進められており,波長が2μm帯にある,Tm:YAGレーザ用の中空ファイバの設計・製作を行った. 4.Er:YAGレーザによる各種腎結石の破砕特性 各種の腎結石に対し,生理食塩水中でEr:YAGレーザを用い結石破砕の実験を行い,その基本特性を調査し破砕に必要なレーザ閾値について明らかにした.
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