2007 Fiscal Year Annual Research Report
移動通信携帯端末に用いるアダプティブアレーアンテナの開発
Project/Area Number |
17206039
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
澤谷 邦男 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (60108470)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陳 強 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30261580)
佐藤 弘康 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (20302234)
|
Keywords | 移動無線通信 / 携帯端末 / アンテナ / アダプティブアレー / 素子間相互結合 / 干渉波抑圧 / MIMO / 通信容量 |
Research Abstract |
近年通信ネットワークの普及と発展に伴って,光ファイバや電話線を用いた有線通信だけでなく,移動無線通信においても高速通信システムの構築が望まれているが,無線通信の高速化には限界がある.この限界を克服し,さらに高速化を図るために,アンテナの指向性を適応的に変化させて干渉波を抑圧するアダプティブアレーアンテナの携帯端末への応用が期待されている.本研究では,端末筐体の影響を考慮してアレーアンテナ素子間の相互結合などの特性解析を行い,相互結合の補償法を開発すると共に,携帯端末搭載アダプティブアレーアンテナの限界を明らかにすること目的としている.平成19年度は前年度に引き続き,平成17度に開発した2.45GHz帯W-CDMA用アダプティブアレー受信機を用い,干渉波の抑圧効果を屋内実験により実験的に評価した.受信アレーアンテナ素子として地板上の4素子モノポールアンテナを用い,伝搬環境として見通し内(LOS:line-of-site)環境及び見通し外(NLOS:non-line-of-site)環境の2種類について,アレー素子間距離を変化させて詳細な伝送実験を行った.符号誤り率=10^<-3>で評価した場合には,LOS環境では素子間距離が0.25λ(λは波長)であっても十分な干渉波抑制効果が期待できることが明らかになった.一方,NLOS環境では素子間距離が0.5λ以上必要であることも明らかになった.これらのアダプティブアレーアンテナに関する研究に加えて,送信側と受信側にそれぞれ複数のアンテナを用いて伝送容量を増加させる技術として注目を集めているMIMO(Multi-Input Multi-Output)についても検討を加え,室内におけるアンテナの位置によって伝送容量がどのように変化するかを数値的に求めた.
|
Research Products
(4 results)