2006 Fiscal Year Annual Research Report
超広帯域(UWB)無線技術に基づく医療センサーネットワークに関する研究
Project/Area Number |
17206040
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
河野 隆二 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (90170208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 秀樹 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 助教授 (20334576)
辻 宏之 独立行政法人情報通信研究機構, 横須賀無線通信研究センター, 主任研究員 (80358952)
栃久保 修 横浜市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (30046099)
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Keywords | UWB(Ultra Wideband) / 超広帯域無線技術 / 遠隔医療ネットワーク / 医療センサーネットワーク |
Research Abstract |
本年度は、前年度に引き続き超広帯域(UWB : Ultra Wideband)無線技術に基づく医療センサーネットワークに関する研究として下記の検討を行った。 (1)病棟内、生活環境内でのUWB伝搬環境測定とモデル化:センサー・ネットワークにおいて想定されるシステム要求条件(消費電力・帯域・伝送速度・パケット誤り率等)を明確にし伝搬路モデルを確立した。 (2)アクセスポイント設置位置の最適化:病室、病棟内におけるアクセスポイント設置場所の最適化を理論的に導出した。また、その逐次導出アルゴリズムを考案した。 (3)ユビキタス医療センサーネットワークに適した伝送方式の最適設計:病室や病棟内、更に家庭、オフィスなどの生活空間における利用環境に応じて、前年度までに研究を行った要素技術を、対象とするユビキタス医療センサーネットワークに統合的に整合される最適設計を検討した。 (4)基本実験プラットホームの構築:通信と測距の両能力を両立させる新たな評価基準を設定し、UWB変調技術などの要素技術の総合的最適化を行うための基本実験プラットホームを構築した。 (5)生体内でのUWB伝搬測定とモデル化:体内機器同士の通信では体内での損失及び、至近距離での通信を考慮した伝搬モデル化の検討を行った。 (6)生体へのEMC障害レベル観測:人体内での伝搬に関してEMC干渉を評価する研究は見あたらないため、独自に観測する方法を含め検討を行った。 (7)インプラントセンサー位置の最適化や位置測定法の考案:体内に埋め込む複数インプラントセンサーの位置を、インプラントセンサー間通信の伝搬特性の上で伝送効率や誤り率などの異なる評価基準を設定し最適化した。更に、インプラントされた複数センサーの位置を体外から適応推定する方法を考案した。 (8)インプラントセンサー間、体外センサーとの伝送に適した伝送・測位方式の最適設計:体内の複数インプラントセンサーをアレーセンサーあるいはセンサーノードとして位置づけ、アレーによるダイバーシティ利得を得るネットワークコーディングおよび、アレーセンサーとして用いた到来角(DoA)や遅延時間(ToA)推定能力を両立させる最適設計を検討した。
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