2007 Fiscal Year Annual Research Report
UWBレーダと可逆変換を用いた高速3次元イメージングシステムの開発
Project/Area Number |
17206044
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 亨 Kyoto University, 情報学研究科, 教授 (60162450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪本 卓也 京都大学, 情報学研究科, 助教 (30432412)
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Keywords | UWB / レーダ / 3次元イメージング / SEABED法 / 実時間処理 |
Research Abstract |
本課題では、申請者らが考案し提唱している、可逆変換を用いた高速な物体像再構成アルゴリズムの原理を具体化し、UWBパルスレーダーシステムにこれを適用して、現実の室内環境において利用可能な高精度3次元環境認識技術を確立することを目的とする。特に松下電工社との協力により、同社が開発中の超小型UWBパルス送受信デバイスを用いて実用レベルのシステムを構築し、その特性を詳細に評価することを目的とする。 本年度は、最大12.5GHzの任意の2値系列を発生するUWB信号発生器を導入し、パルス圧縮による高S/N信号の受信を可能とするシステムを整備した。このシステムにより複数のアンテナから異なる符号で変調されたUWB信号を同時に送信する符号分割多重方式が実現された。この方式によりアンテナ走査や高周波スイッチングを必要とせず、高速計測と高精度イメージングを両立できることを確認した。特に、測定時間を短縮することで、高速処理を特徴とする可逆変換の利点を活かし、実時間高分解能イメージングの可能性が実験的に確かめられた。 さらに、各アンテナから送信する符号の組み合わせを最適化することで、アンテナ間の直接波の影響を抑圧した。直接波はアンテナ近傍の目標からのエコーをマスクし、イメージング性能を劣化させる原因となっていた。昨年度までに整備したアンテナアレイにおいて送受信アンテナ間距離を考慮し、複数アンテナからの直接波が打ち消しあう特性を持つ符号系を提案し、これまで困難であった近傍目標の高精度イメージングが実現されることを確認した。
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Research Products
(11 results)