2008 Fiscal Year Annual Research Report
擬似非線形構造システムを生成する受動型負剛性制震ダンパーの開発と応用
Project/Area Number |
17206048
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
五十嵐 晃 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (80263101)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松久 寛 京都大学, 工学研究科, 教授 (00109034)
伊津野 和行 立命館大学, 理工学部, 教授 (90168328)
古川 忠稔 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (70273597)
高橋 良和 京都大学, 防災研究所, 准教授 (10283623)
|
Keywords | 擬似非線形 / ダンパー / 負剛性 / セミアクティブ制御 / パッシブ制御 / 実時間実験 / 試験装置 / ハイブリッド実験 |
Research Abstract |
慣性力載荷試験装置を利用したハイブリッド実験システムを開発し、これをもってバリアブルダンパーにより実装されたセミアクティブ制御方式の制震装置の可能性の実験的検証を行った。 その結果、構造全体系の動的数値計算に基づき実験対象制震装置に与えられる変位・速度・加速度の精度確保のため、電動式地震荷重発生装置の制御に付加的なPID制御ブロックを導入した。PIDパラメータの反復調整の手順により、高精度な載荷制御を実現できることを確認した。構築したハイブリッド実験システムの性能は、実験供試体なしの場合では低振動数領域での位相特性に課題が残るものの、1Hz以上の振動数の領域に関する限り高精度の実験が可能であることを確認した。バリアブルダンパーを実験供試体とした場合は、ダンパー荷重計測値を反映したハイブリッド実験の実施能力があることを示した。 さらに、2自由度系モデルを構造全体系とし、基盤と構造物の間に擬似負剛性タイプの制御を実装したセミアクティブダンパーを設置した場合の実時間ハイブリッド実験を実施し、特に構造物上部自由度において極めて効果的な応答低減性能を有することを確認した。実際に観測された地震動(兵庫県南部地震神戸海洋気象台記録)を入力した場合についても同様の効果が発揮されることが見出された。
|
Research Products
(2 results)