2006 Fiscal Year Annual Research Report
移動体観測に基づく災害時交通ネットワークのリスク評価システム
Project/Area Number |
17206053
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
朝倉 康夫 神戸大学, 自然科学研究科, 教授 (80144319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽藤 英二 東京大学, 大学院工学系研究科, 助教授 (60304648)
井料 隆雅 神戸大学, 工学部, 助手 (10362758)
長江 剛志 神戸大学, 自然科学研究科, 助手 (30379482)
赤松 隆 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (90262964)
中山 晶一朗 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (90334755)
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Keywords | 交通ネットワーク / リスク評価・マネジメント / 移動体観測 / リアルタイム観測 |
Research Abstract |
1.移動体観測システムの調整とリスク評価モデルの同定を目的として、高知市内にて少数サンプルを用いたプレ実験を行った。具体的には、各被験者に複数の起終点ペア間を移動してもらい、その移動軌跡を、GPSを用いて取得した。その際、(地震によって)一部のリンクが通行不能となる場合を想定し、全てのリンクが利用できる場合との被験者行動の違いを比較した。 2.移動体観測システムに関して、携帯電話による位置特定のWEBの操作性およびシステムパラメータの調整を行った。具体的には、まず、上記高知市内実験において、GPS携帯電話を所持した各被験者の位置情報を随時WEBで確認し、そして、タイム・ラグや更新間隔に関する情報を収集した。次に、実験終了後、各被験者に実際の行動軌跡を地図上に記入させ、GPSで取得された軌跡との乖離を確認した。これらの情報に基づいてシステムパラメータを調整した。 3.リスク評価システムに関して、リスク評価指標のパフォーマンスと感度を確認し、インプット変数とパラメータの同定作業を行った。具体的には、まず、地震で一部の道路リンクが通行不能となることで利用者便益が失われるリスクを、利用者均衡交通配分モデルを用いて評価する枠組を構築した。次に、このモデルの入力として(1)神戸市配分ネットワーク、(2)地震生起確率と地震強度分布、(3)ネットワーク上の橋梁の位置とフラジリティに関するデータを整備した。 4.COEの学外拠点である神戸フィールドスタジオにおいてワークショップ「共生的安全のための交通計画」を開催した(2007.2.3)。次に、Schmoecker博士(インペリアル・カレッジ、英国)およびTorday教授(ローザンヌ工科大学、スイス)を招聘し、小規模の研究集会を開催した。これらの報告会および研究集会の成果に基づき、災害時の交通行動分析およびネットワークリスク評価手法を改良した。
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Research Products
(12 results)