2006 Fiscal Year Annual Research Report
太陽電池用シリコン基板の自己成長形態保持機能を利用した合金融液からの直接製造法
Project/Area Number |
17206072
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 俊夫 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (70115111)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 一樹 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00210170)
池田 実 東京大学, 大学院工学系研究科, 助手 (50167243)
澁田 靖 東京大学, 大学院工学系研究科, 助手 (90401124)
|
Keywords | シリコン / 太陽電池 / 融液成長 / フェーズフィールドモデル |
Research Abstract |
本研究は、低過冷度シリコン合金融液からシリコン結晶は(111)面を側面とする板状形態を保ちながら成長する、言わば、自己成長形態保持機能を利用して合金融液から太陽電池グレード基板を直接製造する新たなプロセス開発を目指し、その実現に重要な要因となるシリコン板状結晶の安定成長条件、結晶成長特性等を明らかにするとともに、同プロセスの可能性の検討を目的とした。 昨年度に行ったフェーズフィールド解析により低過冷度シリコン合金融液からのシリコン結晶成長条件はほぼ把握できた。そこで、解析結果の妥当性を確認するために、低過冷度のSi-45mass%Ni合金融液からのシリコン結晶成長速度を測定した。ここでは、過冷度0〜20K、融液冷却速度0〜4K/minの条件で、自発的核生成し、融液表面を成長する<211>デンドライトの成長速度を求めた。その結果、低冷却速度では成長速度は過冷度にあまり依存せず、0.1〜0.5mm/sの範囲であり、フェーズフィールド解析の外挿値とほぼ一致した。これらの結果を検討した後、過冷度10K、引き上げ速度0.01〜0.05mm/sの条件でSi-45mass%Ni合金融液からのシリコン結晶引き上げを試みた。その結果、板状結晶成長には至らなかったものの、<211>方位に成長した約5mmの針状結晶を引き上げに成功した。また、双晶を有する種結晶を用いることにより、より安定した引き上げが可能となることが分かり、H19年度に向けての実験指針を得ることが出来た。なお、溶融合金融液の凝固による精製効果確認の実験も行い、この方法で、効率よくSi-Al融液からのシリコンの凝固精製を行えること、P、Bの精製効果も確認されることを確認した。
|
Research Products
(2 results)