2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17206076
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
鎌土 重晴 Nagaoka University of Technology, 工学部, 教授 (30152846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井原 郁夫 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (80203280)
山下 健 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (40303185)
奥村 勇人 高知工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (60324018)
山田 健太郎 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (80401785)
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Keywords | マグネシウム合金 / グリーンプロセス / 双ロール鋳浩 / リサイクル / 介在物制御 / 動的再結晶 / 動的析出 / 機械的性質 |
Research Abstract |
本年度はマグネシウム合金素材創製技術のグリーンプロセス化を目指した不純物・介在物除去による機械的性質の向上、高効率薄板材製造のための水平双ロール鋳造時の端割れ制御技術の確立、熱間加工を利用した組織制御および切削チップアップグレードリサイクルを目指した研究に取組み、以下の結果を得た。 (1)不純物・介在物除去・制御技術による機械的性質の改善:重希土類元素を含み、酸化物の巻込みが多くなる合金でも、アルゴン置換雰囲気での溶解・鋳造を行うことによりばらつきの少ない特性が得られること、さらに介在物を含む試料でも押出し加工を付加することにより、マグネシウム合金バルク材で世界最強となる引張強さ540MPa、耐力470MPa、伸び8%と超ジュラルミン並みの強度が得られることを明らかにした。 (2)雰囲気制御・水平双ルール連続鋳造における端割れ制御技術確立:双ロール連続鋳造後、面削無しで熱間圧延に供するための端割れ削減には、鋳造時に230℃/s以上の冷却速度が必要であることを見出し、その対策としてロールへのArガスによる強制冷却が有効で、端割れを0.1%程度にまで削減可能であることを明らかにした。 (3)機械的性質および加工性に及ぼす第二相の影響評価:A1あるいはZnを高濃度に含有するマグネシウム合金の高温変形に伴う組織形成メカニズムを詳細に検討し、比較的低温では二重双晶を伴った動的再結晶が生じるとともに、再結晶粒界への動的析出が粒界のピン止め効果を発揮し、再結晶粒径は数μm程度と、鋳造まま材の結晶粒径の1/100程度にまで一気に微細化することを明らかにした。結晶粒の超微細化と動的析出物の効果により、汎用マグネシウム合金系でも耐力300MPaを超える展伸材が得られることを明らかにした。 (4)切削チップのアップグレードリサイクル:切削チップへBを添加して混合および焼結することでMgB_2を創製可能であることを見出し、多量のMgB_2が生成するバルク化条件の最適化により、超電導特性も得られることを明らかにした。
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Research Products
(28 results)