Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜崎 啓太 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (50348900)
佐藤 方彦 九州大学, 名誉教授 (10038937)
岩永 光一 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (70160124)
福島 修一郎 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (40362644)
世良 俊博 理化学研究所, 生体力学シミュレーション特別研究ユニット, 協力研究員 (40373526)
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Research Abstract |
Cold-induced vasodilation(CIVD)反応は凍傷などの危険1生を減らすだけではなく,寒冷下における手の器用さの改善や,痛みの軽減と関連していると考えられている.このCIVD反応に関して性別,年齢等様々な要因の影響に関して研究が行われてきたが,この反応の詳細なメカニズムは未だに解明されていない.19年度は,前年度に引き続き培養内皮細胞を用いた一酸化窒素合成酵素のリン酸化反応に関するミクロ的なアプローチ,およびヒトの皮膚血流量,皮膚温,血圧,心電図,脈波,呼吸誘発変動を測定することによるマクロ的なアプローチをおこなうことにより,CIVDのメカニズムを詳細に検討する事を目的とした.ヒト血流解析において,安静時皮膚温が一般的な被験者(32℃度前後)の場合,冷水曝露直後に血流量は急激に減少した後,安静時の血流量まで上昇した.それに対して,安静時皮膚温の低い被験者(22℃程度)では安静時の血流量を大きく上回る傾向があり,安静時皮膚温の違いによって血流応答に2つの異なるタイプが観察された.また,ミクロ的なアプローチでは4,28,37℃の低温下において,流れによるせん断応力を内皮細胞に負荷した.その結果,4℃の条件化においても,せん断応力を負荷した場合,一酸化窒素合成酵素のリン酸化が増加することが分かった.このことから,ヒトの冷水曝露負荷時の血流増加メカニズムは低温下での一酸化窒素合成酵素のリン酸化が上昇することと関連があると考えられた.今後は,動物実験を含めより詳細なメカニズムについて検討をおこなう予定である。
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