2007 Fiscal Year Annual Research Report
化学反応性ゲノム標的分子の展開とインテリジェント・ナノ医薬としての基礎検討
Project/Area Number |
17209001
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐々木 茂貴 Kyushu University, 大学院・薬学研究院, 教授 (10170672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 治 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (90380691)
谷口 陽祐 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (00452714)
續 輝久 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (40155429)
永次 史 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (90208025)
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Keywords | ゲノム標的分子 / 機能性核酸 / 反応性分子 / インテリジェント / ナノ医薬 |
Research Abstract |
目的 ポストゲノムシークエンス時代に突入した現在では個々の遺伝情報に基づく新しい医薬品ならびに治療法の開拓が急務となっている。我々はこれまで継続的にゲノム標的分子について有機化学的な検討を行い、ハイブリッド形成にシンクロナイズしたアルキル化反応、配列特異的なニトロシル転移反応、3本鎖DNA標的を拡張する認識分子など従来にないインテリジェント機能性分子の創製に成功した。本研究では、我々が創造したインテリジェント機能性分子をナノ医薬に発展させるための基礎検討を目的として、(1)生体内でゲノムを標的とする新規反応の開発、(2)ゲノム標的化のための有用な認識分子の設計、(3)ナノ医薬のための高機能集積型分子の設計、(4)ナノ医薬としての新しい生物活性の検証、に関する項目の検討を行う。 平成19年年度の成果 (1)生体内でゲノムを標的とする新規反応の開発と機能評価 ハイブリッド形成によって活性が誘起される新反応としてシトシン特異的な官能基転移反応を開発した(特許・論文準備中)。 (2)ゲノム標的化のための有用な認識分子の設計とアンチジーンとしての評価 3本鎖DNA形成によって認識できる遺伝子配列を拡張するため、効果的なアンチジーン効果と、認識の一般化に向けた分子設計を検討した。その結果、標的2本鎖DNAと鎖交換反応を促進する新規ヌクレオシドアナログを見出した。 (4)RNAセンシングのための人工核酸の設計 RNAとのハイブリダイゼーションによって触媒活性が誘起される新しい機能性核酸を分子設計した。まずモデル反応を検討した結果、基質を特異的に酸化する新規触媒の開発に成功した。
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Research Products
(4 results)