2006 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚ランゲルハンス細胞活性化分子の機能解析とその治療への応用
Project/Area Number |
17209039
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
玉置 邦彦 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (30010432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 孝宏 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30280960)
多田 弥生 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00334409)
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Keywords | ランゲルハンス細胞 / 樹状細胞 |
Research Abstract |
我々は未知のランゲルハンス細胞(LC)活性化分子を同定する目的で,95%以上に純化して採取したマウスLCとそのLCをGM-CSF存在下に24時間培養した成熟LCとの遺伝子発現をPCR-Select cDNAサブトラクション法を用いて比較し,培養と共に5倍以上の発現促進のみられた新規遺伝子をクローニングした.Real time PCRを用いた発現解析では,未熟な樹状細胞と比較し,より成熟した培養LC,培養脾CD11c^+樹状細胞(DC),培養骨髄由来樹状細胞(BMDC)のいづれにおいても発現亢進をみとめた。臓器別の解析では,脾臓,皮膚,胸腺などと比較して,末梢リンパ節で有意に発現が亢進していた。末梢リンパ節は活性化した樹状細胞がT細胞に抗原提示を行う場であることを考えると,この遺伝子はLCのみならず樹状細胞一般の成熟および細胞活性化に関与する遺伝子である可能性が示唆された。この遺伝子の翻訳産物であるタンパク質に対する抗体を作成したところ,このタンパク質はLCのみならず,BMDC,BMDCのcell lineにおいてもGM-CSF,LPC,コルヒチンなどのDC刺激下で有意な発現亢進を認めることを免疫染色,FACSにて確認した。一方DexamethasoneによりBMDCの成熟を抑制すると,Dexamethasone濃度依存的にこの蛋白の発現も抑制された。このようにこの新規蛋白は樹状細胞の成熟状態とよく連動しており,樹状細胞の活性化マーカーとなりうる。
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Research Products
(3 results)