2008 Fiscal Year Annual Research Report
機能画像法による脳血管障害の病態解明とその予防法の開発に関する総合研究
Project/Area Number |
17209040
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
土田 龍郎 University of Fukui, 医学部, 助教 (70303386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡沢 秀彦 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (50360813)
藤林 康久 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (50165411)
木村 浩彦 福井大学, 医学部, 教授 (10242596)
工藤 崇 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 准教授 (20330300)
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Keywords | 脳血管障害 / 脳虚血 / 脳循環代謝 / ポジトロン断層撮影 / 磁気共鳴画像(MRI) / シングルフォトン断層撮影 / 低酸素耐性 / 脳賦活 |
Research Abstract |
国民の高齢化に伴い、虚血性脳血管障害は依然頻度の高い病因および死因の一つであり、我が国の死因の第三位、介助を必要とする高齢者疾患の第一位となっている。こうした観点からも、病態の解明および脳循環動態の正確な診断は、重篤な脳梗塞を予防する上で、今後積極的に取り組むべき重要課題の一つである。慢性的に経過した虚血性脳血管障害においては、早期診断、早期治療および梗塞発症予防が不可欠である。非侵襲的な画像診断法の普及により,脳血管の狭窄・閉塞性病変の発見や、早期の組織障害などの検出が可能となり、特に急性期の血管閉塞性疾患においては,脳血管障害の診断や血栓溶解療法の適応も含めた治療方針の決定に寄与するなど、機能診断が重要な役割を果たしている。本研究では,磁気共鳴画像(MRI),ポジトロン断層撮影(PET),シングルフォトン断層撮影(SPECT)などの非侵襲的脳機能画像を用いた脳機能診断の臨床検査法としての役割を明らかにしてきたが、早期診断と予防法の確立に向け、新しい非侵襲的簡便法の開発を行った。血管閉塞モデルラットを用いた虚血や低酸素,あるいは低酸素状態の繰り返しが脳組織に及ぼす影響に関する基礎的検討を進めるとともに、従来から進めてきたO-15ガスPET検査とMRI灌流画像法の比較検討を行い,虚血・低酸素による脳組織循環代謝の変化を画像化する新しい分子イメージング法を開発し,予防的な視点からも意義のある機能画像診断の確立を目指した。 具体的内容は以下の通りである。 (1) ^<15>O-標識トレーサーによる非侵襲的脳機能画像法の確立 (2) 慢性虚血性脳疾患の長期予後の検討 (3) 小動物循環代謝定量化法の開発 (4) 連続的動脈血スピンラベル(CASL)法による脳灌流画像の検討 (5) 高次脳機能と可塑性の研究
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Research Products
(40 results)