2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17209043
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
谷口 英樹 横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70292555)
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Keywords | 幹細胞 / 糖尿病 / 膵島 / 再生 |
Research Abstract |
糖尿病に対する再生治療の臨床応用に向けた基盤技術の開発を目的として、単離した膵細胞集団の中から、極少数しか存在せずかつ形態によって区別することが難しい多能性を持つ幹細胞を、FACS(fluorescence activated cell sorter)を用いた精度の高い細胞分離法により純化・回収し、それらの分化・増殖・自己複製機構を解析することを試みている。in vitroにおける膵ベータ細胞への選択的分化誘導法の確立を目的として、細胞分化を可視化することにより選択的な分化誘導条件を効率よくスクリーニングすることの可能な新たな実験系を確立することを試みた。すなわち、膵臓の初期発生時に限定的に発現する転写因子(PDX-1)プロモーターでGFP/DsRedII遺伝子を発現するトランスジェニックマウスを使用して、GFP/DsRed陽性細胞をFACSを用いて回収し、分離した膵幹細胞の分化・増殖過程を検討した。まず、これらのマウスにおいては、pdx-1遺伝子の発現と一致した適正な蛍光タンパク質の発現が認められることが判明した。そして、膵臓から分離した細胞群のFACSを用いた解析により、GFP/DsRed陽性細胞は多様性に富む細胞集団であること、これらの一部にしか増殖活性が認められないことなどが明らかとなった。すなわち、蛍光タンパクの発現強度と側方錯乱(side scatter : SSC)を指標として、増殖能力の高いコロニー形成能を有する細胞がGFP/DsRed^<dim>SSC^<high>細胞分画中に限定的かつ高頻度に存在することが明らかとなった。今後、これらの細胞の機能解析を推進していく。
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Research Products
(6 results)